「『炭酸水』は、抜け毛予防の手助けになる可能性があります」
そう語るのは国際医療福祉大学の前田眞治教授。血行促進効果がある炭酸水は、今、「美容」の世界で大いに注目されているという。
「炭酸水は直接頭皮や髪につけることで、その部分だけ肌が赤くなり、血行がよくなっているのが目に見えてわかります。血液量が増えれば、酸素の供給も増えて細胞が活性化して、肌や髪の新陳代謝にいい影響を与えます」
しかもスーパーやコンビニで市販されている炭酸水で十分に効果があり、誰でもすぐに実践できるのだ。
「炭酸水をタオルに含ませて、頭に巻いて5分ほど載せるだけで、血行がよくなります。ただ、砂糖が入った炭酸水だと髪がベタベタするので、効果は変わりませんが、気をつけてください」(前出・前田氏)
「炭酸水ヘッドスパ」と同じように頭皮の血流を促して、抜け毛予防の効果が期待できるのは、「しょうが足湯」。自然医療研究所クリニックの川嶋朗所長がこう明かす。
「頭からいちばん遠い足先ですが、血行が悪くなる足先を温めれば、全身の血の巡りがよくなり、体が温まって頭皮も元気になります。しょうがは温め効果に優れた生薬。しょうがの辛み成分がお湯に溶け出し、経皮吸収されて血液を拡張させ、冷えを内側と外側から改善してくれます」
「しょうが足湯」の方法は、バケツに41~42度のお湯を入れ、その中に粗く刻むか、すり下ろしたしょうがを投入(量は特に決まりなし)。足湯の時間は、お湯が「熱い」から「温かい」と感じるぐらいまでだという。
最後は、「髪がみるみる甦る」(二見書房)の著者であり、ヘアサロン「MINATO3710」の理美容師の板羽忠徳氏が、著書の中で詳しく解説している「髪が増える頭皮マッサージ」のポイントを教えてくれた。
「『タモリ式』とは違いますが、シャンプーで洗っている時の『頭皮マッサージ』が髪に効果的なんです。自己流でシャンプーすると脱毛を促進したり、髪の発育を妨げてしまうので、正しい洗い方は、指の腹ではなく指頭(パソコンのキーボードを叩くところ)を使います。指頭を頭皮に密着させ、小刻みに揺れ動かすように洗えば髪を引き抜くことはなく、細い毛も太く育っていきます」
「板羽式頭皮マッサージ」は、両手の親指と人さし指を重ね、カニの形になるように組んだ「カニの組み手」など、さまざまな形があるという。
「例えば、M字部分の抜け毛が進行している人は、『カニの組み手』の状態で、親指と人さし指を額に密着させ、頭皮を内側に寄せるようにマッサージします。自宅で毎日行った場合、早い人では3週間ぐらいで血流が改善されて頭が軽くなります。ハゲている人も半年ほど続ければ、髪が太く育っているのを実感でき、さらに継続することでフサフサになった方を今まで数多く見てきました。ハゲで悩むシニア世代でも、まだ間に合います」(前出・板羽氏)
自分に合った裏技を見つけてハゲみ、春風に髪をなびかせよう!