「不発の核弾頭」「電光石火の三重殺(トリプルプレー)」「邪悪なお兄さん」と聞いて、1992年から99年まで放送された「ボキャブラ天国」出演者のキャッチコピーだと分かった人は、かなりのツウだ。答えはそれぞれ、爆笑問題、ネプチューン、海砂利水魚(現・くりぃむしちゅー)である。
ナイツ・塙宣之のYouTubeチャンネル〈ナイツ塙の自由時間〉に「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)、「帰れマンデー見っけ隊!!」(テレビ朝日系)、「水曜日のダウンタウン」(フジテレビ系)など数多くのテレビ番組で放送作家を務める、飯塚大悟氏が出演。
放送作家は、芸人のキャッチコピーを考える機会が多い。その際、芸風、境遇、芸名、時事の要素を念頭に置くのだとか。例えば、お笑いコンビ「錦鯉」の場合はというと…。
昨年「M-1グランプリ」で優勝した際のキャッチコピーが「50歳おバカの大冒険」。これは2020東京五輪で、日本史上最年少で金メダルを獲得したスケートボードの西矢椛選手を称える言葉「13歳、真夏の大冒険」をヒントにしたものだった。
飯塚氏が持論を展開する。
「何もない時もあるんですよ、たまに。そういう人って優勝しないなって思います」
かつて「ナイツ」に付けられた「ベテラン風若手漫才」が「スゴイ好きだった」と振り返る塙。キャッチコピーは視聴者の認知度だけでなく、芸人の士気を高めることにもひと役買っているようだ。
(所ひで/ユーチューブライター)