通常の各リーグ戦では相まみえることのないライバル同士が顔を合わせる交流戦。久々に再会した選手たちが談笑するグラウンドに聞き耳を立てれば、球団内外の怨恨めいた話があるわあるわで‥‥。熱戦に水を差しかねない、リアルガチな舞台裏を緊急レポートしよう。
「自分が天才タイプゆえに、物覚えの悪いスター候補にイラついています」
ベンチ裏の内情をため息まじりに明かすのは、さる日本ハム関係者である。BIGBOSSこと新庄剛志監督(50)と未完の大器から脱皮できずにいる清宮幸太郎(23)の間にギスギスした空気が漂っている。そんな2人の関係性が色濃く表れたのは、5月25日の対ヤクルト戦、9回1死ランナー1、3塁で重盗を仕掛けたシーン。スポーツ紙デスクが解説する。
「この回に勝ち越し打を放った清宮が大失態を犯してしまいました。注文どおりに相手キャッチャーの2塁送球を誘ったにもかかわらず、3塁ランナーの清宮のスタートが遅れて本塁で憤死。すかさず、救いを求める表情でベンチにリクエストを求めましたが、新庄監督は目を合わせることなく拒否。次の守備から懲罰交代となりました」
そのまま逆転を許し、チームはサヨナラ負け。勝ち試合を落とした無念も相まってか、「あんなミスしていたら、一生上がっていけないよね」と清宮へのイラ立ちを隠さなかった。日ハム関係者が続ける。
「野村佑希(21)、万波中正(22)との3人を主軸で起用する方針ですが、本来、清宮は新庄監督の構想外。そもそも、理想に掲げる走れる選手にはほど遠い。あくまで、現在もチームの編成を実質指揮する吉村浩チーム統括本部長(57)の指示でやむなく使っているにすぎません。新庄監督も吉村本部長には頭が上がらないですから」
7球団競合の末に獲得した長距離砲は、来年開業する新本拠地の目玉選手の1人にカウントされている。そんな清宮に価値を見出すために、球団のリソースがフルに注がれているようで、
「金子誠コーチ(46)や本業そっちのけで1軍本体に帯同している稲葉篤紀GM(49)が、試合前の練習で打撃指導する風景をよく目にします。ただ、アマチュア時代に築いた打撃スタイルにプライドがあるのか、または単純に不器用なのか、アドバイスがうまく生かされる気配はない。このままフェードアウトする可能性も‥‥」(スポーツ紙デスク)
高校通算111本塁打を記録した輝かしいアマチュア時代からの評価急落。この早熟すぎるエリートへの苦言は、チーム内のみならず、実は、ツバメの若大将も痛烈な皮肉を口にする1人である。
「ヤクルトの村上宗隆(22)は交流戦前の囲み取材で、ある記者が同い年の清宮についてコメントを求めたんですが、『そんなの答えなくてもいいっすよね?』と冷たくバッサリ。要するに、清宮と同列に扱われることが村上からしたら失礼千万な話。もはや眼中にない存在なんです」(スポーツ紙デスク)
くしくも、互いに対戦チームの4番として相まみえた交流戦開幕試合。試合終盤の満塁で三振を喫した清宮と、サヨナラホームランを放った村上でくっきりと明暗が分かれた。もはや、頼みとするスター性でも大差がついてしまっているのだ。