昨季の投手コーチの失踪劇に続き、内輪もめの話題に事欠かないのは中日だ。交流戦直前に、中村紀洋打撃コーチ(48)が2軍、波留敏夫打撃コーチ(52)が1軍に配置転換される人事が発令された。異例のテコ入れの裏には、チーム成績の低迷に頭を悩ます立浪和義監督(52)の疑心暗鬼が見え隠れする。球界関係者が耳打ちする。
「ノリの情報漏洩疑惑がささやかれている。まさかとは思いますが、古巣のオリックスに球団の内部情報をリークしたと。だから交流戦前に配置転換を急いだというのですが、この噂は勝てないチームに気を揉む、立浪監督の妄言だとする説も浮上している」
コトの真相はともかく、すでに立浪監督と中村コーチの関係は機能不全に陥っているらしく、
「ノリとすれば立浪の下で打撃コーチをするのはやりづらかったはず。せっかく自分の理論で教えているのに監督が横やりを入れてくることもしばしばです。時には『俺が教えてるのに、なに勝手に教えてんねん』と恫喝めいた言いがかりをつけられることもあったとか。ビシエド(33)や京田陽太(28)がスランプに陥ったのも、教えたがりの立浪監督の指導が原因だと言われる」(球界関係者)
そして、ショートで起用することを明言されながら外野手や敗戦処理でしか起用されない根尾昂(22)も、我慢の限界を迎えていた。
「中途半端な便利屋起用が続いているため、最近は『日ハムに行けば人生変わったのかな』とチームメイトに漏らしているそうです。ドラフトで競合した日本ハムは、根尾を投手と野手の二刀流で育成することを本人に伝えていました。もちろん、チャンスをもらいながら結果を出せていないのは根尾自身ですが‥‥」(スポーツ紙デスク)
ベテランから若手のホープにまでソッポを向かれる始末。振り返れば、監督就任当初からそのカリスマ性にはケチがつき始めていたのかもしれない。
「昨オフFAでソフトバンクに移籍した又吉克樹(31)に、立浪自ら慰留を促しましたが、本人の『強いチームに行きたい』という意思と、マネーゲームに力及ばず。『又吉だけは絶対に打て』と“ヒットマン指令”が出ていますが、求心力を失いつつある立浪のためにはたして選手たちが奮起するのか」(球界関係者)
最後は相手チームというより、相手チームのフランチャイズを毛嫌いする選手の話で締めくくろう。
「広島の菊池涼介(32)です。東京都東大和市出身の菊池は、西武の地元・ベルーナドームの試合になると旧友たちが駆けつけるのですが、これがまたヤンチャな集団でして‥‥。かつては出身地も同じ広島OB・江藤智氏の実家にピンポンダッシュを繰り返した仲間たちです。今年は西武のホーム開催で、菊池は『(地元に)帰りたくない』と漏らしているとか」(広島球団関係者)
今年もペナントの行方を左右する交流戦。遺恨の行方が注目される。