6月22日に公示され、7月10日投票の参議院議員選挙。過去に何度も候補者擁立の目玉としてターゲットにされるも、一向に立候補しない人物がいる。
「ずっと待望論が渦巻いているのは、スポーツキャスターの松岡修造さんですよ。コミカルかつ熱い男として世間で知られており、今でもCMキャスティング候補では常にトップ10に入るほどの人気者です」(広告代理店関係者)
振り返ると大きなスキャンダルに見舞われることもなく、プロテニス選手を引退後も順風満帆に暮らしている。もともと名家の子孫として知られるが、仕事自体も好調で、
「特に大きいのは、やはりCM出演。1本3000万円は必ずキープしています。ただ、これが出馬要請の一番のネックになっている」
先の広告代理店関係者がそう説明する理由について、政界関係者があとを引き取って明かす。
「CM自体はいいとして、契約内容に各社のイベントやトークショーへの出演が必須という条項が盛り込まれていることが多い。コロナ禍前は幅広い世代の集客が見込めていましたからね。こうなると、早くから年間のスケジュールが決まっており、政治家として出馬した場合は、億単位の違約金を支払わなければならない事態に陥る」
振り返れば16年、舛添要一前東京都知事の辞職に伴う東京都知事選に、野党統一候補としてなら「出馬したい」と語ったタレントの石田純一は、直後から一気に仕事が飛んでしまった。その結果、出馬を断念。
「それでも不義理をしたと捉えたテレビ、CMキャスティング関係者は『もう仕事を頼めない』と激怒していました」(前出・広告代理店関係者)
というのだから、松岡の選択は正しいのかもしれない。