春場所中の愛弟子の暴行騒動により、理事長どころかヒラ年寄にまで失墜した貴乃花親方(45)。「一兵卒」からの出直しを余儀なくされた平成の大横綱に、まさかの仰天転身情報が飛び込んできた!
とにかくご難続きである。今年2月の理事選での落選、追い打ちをかけるように3月場所では弟子・貴公俊(21)による暴行騒動、ついにはみずから立ち上げた貴乃花一門の看板を下ろすなど、貴乃花親方が人生最大のピンチに追い込まれている。
スポーツ紙相撲担当記者が現在の状況を説明する。
「もともと一門内は、阿武松親方(56)=元関脇・益荒雄=派と貴乃花親方派に分かれていたが、理事候補選で両者の力関係が決定的となった。錣山親方(55)=元関脇・寺尾=が『もうあなたの下ではやってられない』と三行半を突きつけたが、身勝手なパフォーマンスだけで出馬した貴乃花親方に追従する者はいない。最も信奉していた立浪親方(49)=元小結・旭豊=でさえ、一門を離れることになった。今後は、阿武松親方が一門の名前を引き継ぐことになる」
内閣府への告発状を取り下げ、対立した相撲協会への矛を収め、まさに「一兵卒」からの出直しを図った貴乃花親方だが、その先にはイバラの道が待ち構えている。
「6年ぶりに審判部に復帰しましたが、これは八角理事長(54)=元横綱・北勝海=が『お客さんに人気がある』からと、場内で取組の審判を行う花形職を用意したものです。もっとも、直属の審判部長にはお目付け役として阿武松親方を置き、貴乃花親方の不穏な動きを徹底管理する構えです」(相撲担当記者)
相撲協会相手に謀反を起こした傷跡は深く、「不撓不屈」どころか「四面楚歌」の状況が続くことになりそうだ。
しかし、そんな孤立無援の貴乃花親方に永田町から熱視線が送られている。
政治部デスクが打ち明ける。
「実は、貴乃花親方を来年の参院選に担ぎ出す動きが出ているのです。擁立を検討しているのは、スポーツ議員連盟の関係者です。そもそもスポーツ議連は超党派ですが、会長を務めた森喜朗氏(80)の意向が強い息のかかった自民党系のメンバーが主力となり、ポスト東京五輪の動向についてもすでに議論が行われている。その主要な課題の中に、五輪以降に経済の停滞がささやかれる日本経済を活性化させるうえでは、スポーツ振興が欠かせないというのが主要テーマになっている。その中には来年からも導入が検討されているプロ野球のtotoのほか、スポーツ振興のための有力なタレント候補の取り込みも話題になっている。その候補としては、青学陸上部の原晋監督(51)、そして目玉候補として名指しされたのが、貴乃花親方なのです」
現役親方の政界進出は異例中の異例だが‥‥。
「実は貴乃花親方の名前は12年にも自民党内で名簿高位者として浮上したことがあった。当時は、八百長問題や暴行事件など、角界不祥事が次々と露呈していた時期で、事態の収束に奔走していた貴乃花親方の活躍ぶりに白羽の矢が立ったのです。ところが、その頃の貴乃花親方は、故・北の湖理事長の懐刀として評価されていたこともあり、擁立できなかった。ところが今は協会内では完全に逆風状態で、周囲からも『今回は可能性あるかも』と、風向きが変わったとの声が聞こえてきている」(政治部デスク)
改革派の貴乃花親方が旧態依然の相撲協会についに見切りをつける!?