その昔、芸人の聖地といえば「中野」だったが、令和の今は事情が変わってきたようだ。7月24日放送の「週刊さんまとマツコ」(TBS系)で、鬼越トマホークの2人が明石家さんまとマツコ・デラックスを前に、芸人居住事情をプレゼン。これがなかなか面白かった。
「昔だったら中野に住んでたりしたんですけど、最近、芸人が住むエリアが様変わりしてきてるんですよ」
と鬼越の金ちゃん。そもそもだが、中野といえばまず思い浮かぶのが、若貴兄弟が生まれ育った藤島部屋、そしてたけし軍団。松村邦洋がずっと住み続けていることでもおなじみだ。以前、中野新橋に住んでいたマツコも、
「私、中野新橋でお家近かったから、よくファミマの前でお弁当食べてた時、会ったわよ」
と、中野で松村を見かけたと証言。
芸人ばなれの理由のひとつがまさにそれで、「夜な夜な松村邦洋が徘徊」するからという。
現在、中野新橋に住んでいる金ちゃんが、生々しい証言を展開した。
「そうなんです。夜な夜な『ウォーキング・デッド』みたいに松村さんが徘徊してまして…。捕まると地獄なんですよ。話がまず長いんですね。昔の話から、野球の話から、阪神タイガース大好きなんで。で、いろいろ話が盛り上がって30、40分話すんですよ。『すみません。僕、帰ります』って言うんですけど、松村さん絶対ついてくるんです、あとを。家の下まで来て『あ、ここに住んでるんだあ』ってぼそっと言いながら『じゃあね』って言って帰っていく。人の家を必ず確認していく」
さらには、たけし軍団についても、こんなことを。
「たけし軍団さんて本当にいい人で、頼りがいのある軍団の方なんですけど、よーく見ると、目の奥が笑ってないんです。昔から『ザ・芸人』っていう流れを持ってるじゃないですか。今の若手芸人ってやっぱりそこが違うので、少し怖いというか。水道橋博士さんとかも朝の7時くらいに絶対散歩してるんですよ。で、会うと政治の話をされるんで(苦笑)」
「午前の水道橋、午後の松村」…ベテラン芸人にいつ遭遇するかわからない恐怖から、若手芸人たちは中野に住めなくなり、ちょっと外して新中野に住むようになった、と。カズレーザーやトレンディエンジェルたかしのほか、以前は納言の薄幸も新中野でルームシェアしていたと、実名を挙げたのだ。
ほかにも、空気階段の鈴木もぐらを生んだ高円寺は「クズ芸人の聖地」で、その理由が、
「高円寺はなぜか、不動産屋の審査が通りやすい。行ったその日に審査通るんですよ」(鬼越・坂井)
ディープな芸人の居住地事情は勉強になった。
今回、発覚したのは、さんまとマツコがともに千代田区住みということ。
「千代田区に住むと警備が凄いから。議員会館や皇居があるから、警察が常にいてくれてる」
さんまがそう言えば、マツコも、
「夜中ずっと、機動隊の人いるもんね」
さんまはともかく、庶民ぶっていたマツコも、いつの間にやら千代田区住み。最近の上から目線はそのせいか!? 芸人すごろくがあれば、スタートが中野で上がりは千代田区ってか!?
(堀江南)