シーズン開幕を泥沼9連敗でスタートした阪神は、7月29日のヤクルト戦に勝って、今シーズン95試合目で初の貯金生活に入った。
翌30日の一戦も4回に打者一巡の攻撃で一気に得点を奪い、カード勝ち越しを決めた。依然、首位ヤクルトとは大きなゲーム差があるが、「大逆転優勝」の可能性が0%ではないと言える空気さえ出てきている。
「問題は投手が疲れを見せて、バテがくる8月戦線」
と話すのは、在阪メディア関係者である。
「阪神の大躍進は、エースの青柳を筆頭とする投手陣の活躍が何よりも大きい。打線が強力なチームに飲み込まれたら、あっという間に順位を落とす危険性はあるでしょう」
心配事はほかにもあるようで、
「現実問題として。次期監督の話題が少しずつ出てきています。先日も藤原球団オーナーは、現有戦力の底上げを前提として指導できる人材を、次期監督の理想像として言及しました。となれば、内部昇格以外は難しい。平田勝男2軍監督、和田豊テクニカルアドバイザー(TA)の2人による一騎打ちになりそうです」(球団関係者)
和田TAは過去に1軍監督経験があり、平田2軍監督は、戦力把握の点で優位に立てる。優勝、Aクラス争い以上に、こちらのバトルは熾烈さを増しそうだ。