自民党と旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との深すぎる関係──。中でも目に余る癒着ぶりを露呈させているのが、最大派閥として君臨する安倍派である。
事実、旧統一教会やその関連団体との蜜月関係が明るみに出た安倍派所属議員は、以下のように、これまでの報道ベースだけでも都合6名に上る(役職は8月9日現在のもの)。
・下村博文元文部科学大臣──寄付を受けた。旧統一教会の名称変更の認証にも関与か
・岸信夫防衛大臣──選挙支援を受けた
・萩生田光一経済産業大臣──旧統一教会の関連イベントで挨拶した
・末松信介文部科学大臣──政治資金パーティーのパーティー券を購入してもらった
・井上義行参院議員──旧統一教会の「賛同会員」として選挙支援を受けた
・北村経夫参院議員──選挙支援を受けた
だが、自民党の某有力派閥幹部は、
「表面化しているのは氷山の一角だろう。例えば、細田派(現・安倍派)の会長を務めていた細田(博之)衆院議長にも、旧統一教会の関連団体が開催した国際会議での挨拶で、教団の最高権力者である韓鶴子総裁をヨイショした上で『安倍(晋三)総理(当時)にも早速ご報告したいと考えております』などと発言した事実が明らかになっている。このほか、細田氏の地元の選挙対策責任者が旧統一教会関連団体の幹部だった、との疑惑も浮上している」
さらに別の自民党幹部は、次のようにも明かした。
「権力の源泉は『カネ』と『人事』と『選挙』。このうちカネについては、政党助成金が交付されるようになって以降、権力は党の幹事長に集中することになったが、人事と選挙については派閥の領袖がガッチリと握ってきた。安倍さんも以前から実質的な派閥オーナーとして、閣僚ポストなどで人心を掌握するとともに、選挙については旧統一教会票や信者運動員を所属議員に差配することで絶大な権力を維持していた。つまり、旧統一教会は安倍超長期政権を支えた『権力の源泉』のひとつだったということだ」
有権者をあざ笑うかのような「悪い冗談」である。