スポーツ

山口健治の“江戸”鷹の目診断「平塚記念」

深谷知広の独壇場!興味は2着争い

 先行タイプが脚光を浴びているが、競りに強く牽制も巧みな追い込みのテクニシャンが出てくれば、レースはもっとおもしろくなるはずだ。

 GWに行われる「平塚記念」(5月3日【土】~6日【火】)に出走予定のS級S班は、後閑信一深谷知広。南関地区の根田空史飯野祐太がこの2人にスピード勝負を挑むことになるが、劣勢は否めない。深谷の独壇場になっておかしくなく、興味は2着争いにしぼられるのではないか。

 その候補の1人が、地元の林雄一。1月和歌山記念で村上義弘、新田祐大らを相手に記念初優勝。今回は地元への凱旋シリーズになるだけに、ファンの期待はいつも以上に大きい。平塚では選手がそろって一日中バンクで練習しているのをよく目にする。結束は固く、根田の仕掛けしだいで出番は十分ある。

 茨城の浦川尊明がブレイクを予感させる。1月大宮記念の決勝戦に乗り、3月FI和歌山で優勝。追い込み選手として着実に力をつけてきたからだが、競りはまだ甘い。強引に位置を主張して、「浦川は厳しい競りをするな」と認められれば、好位を回れるようになり、それに加えて牽制のタイミングを身につければ、先行からの信頼はさらに増すのではないか。

 さて、並びと展開。地元南関勢は根田─桐山敬太郎─林で折り合う。北日本は飯野─齋藤登志信、関東が後閑─飯嶋則之で、ここまでが東日本の有力どころ。西日本は中部の深谷─坂上忠克、近畿の山田久徳三谷政史、中四国と九州で連係する三宅達也渡部哲男合志正臣が圏内。他では、小川圭二相川永伍の進出もある。

 根田が最初に動くが、飯野がすかさず叩く。後閑と深谷は、前でやり合うのを待って発進か。

 本命は深谷。残念ながら、このメンバーなら8番手からでも圧勝しておかしくない。対抗の根田がどこまで抵抗するかだが、もつれるようなら、桐山と林が差し込むシーンも押さえたい。

 伏兵は、加賀山淳(千葉・94期)、和田真久留(神奈川・99期)、金子幸央(栃木・101期)の機動型3選手。加賀山と和田は、それぞれ武雄記念と静岡記念で準決勝に進出し、金子も前走・FI伊東でファイナリスト入りと健闘している。伸びるのはこれからで、4日間、先手を取る競走に徹すれば、得るものは多いはずだ。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能4/28発売(5/8・15合併号)より

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」