阪神の糸井嘉男が今シーズン限りで現役引退することが判明した。9月13日にも、正式発表される見込みだ。
今年41歳になった糸井は日本ハム、オリックス、阪神の3球団を渡り歩いた主力選手で、09年から14年まで6年連続で打率3割、20盗塁を記録した。首位打者1回、盗塁王1回のほか、守備ではベストナイン5回、ゴールデングラブ賞に7回選ばれている。
昨シーズンは代打中心で、77試合に出場し、打率2割8厘、3本塁打。
「オフの契約では1億円ダウンの推定8500万円で更改し、『素直にありがとう!』と語っていましたね」(在阪マスコミ関係者)
しかし、今シーズンは5月にぎっくり腰になったことを表明するなど体調が万全ではなく、夏場に2軍落ち。その後、一度は昇格したものの、8月に新型コロナウイルス感染で再び2軍落ちすると、そのままファーム暮らしが続いていた。
球団関係者は、糸井の現状を次のように解説する。
「パ・リーグなら、守備負担が減らせる指名打者で活躍できる機会があっただろう。阪神でも一塁にコンバートすれば、選手寿命を延ばせたかもしれないが、本人は最後まで外野手にこだわった。高額年俸がネックになり、引退を余儀なくされたのでは…」
「超人」と呼ばれた男も、ついに「その時」を迎えたのである。