パ・リーグに目を転じると、日本ハムでは大谷翔平(19)が前人未到の二刀流で結果を出しているが、チーム内ではこの起用法に異を唱える向きもある。
「大谷は今シーズン、おおよそ中7日の間隔で先発登板をしていますが、そのせいでローテーションが変則的になるのです。先発陣の中からは『調整が難しくなるので、いいかげん二刀流はやめて、一本にしぼってほしい』と愚痴がこぼれています。フロント内からこうした声に同調する意見も出ていますが、栗山英樹監督(53)がかたくなにこだわって変えない。その一方、言葉ばかり大げさで意図が選手に伝わらない監督に対し『また口だけかよ!』との批判まで上がっています」(球団関係者)
パ・リーグの盟主として一時代を築いた西武も、浮上のきっかけをつかめないでいるが、選手たちからやる気が見えないようだ。
「開幕直後から栗山巧(30)は、伊原春樹監督(65)の起用法に不満を持っていたようですが、大人気ないことに、途中交代させられた試合の途中に『いてもやることがないから』と帰ってしまったんです。また、十亀剣(26)も、開幕当初は抑えを任されていたのに先発陣のコマ不足から、わずか1カ月で先発に再転向。『しょせん、俺は便利屋なのか』と嘆いていましたね」(スポーツ紙デスク)
不満分子ばかりでは上昇ムードも望めない。
昨年、悲願の日本一を達成した楽天も波に乗れず、低空飛行を続けているが、星野仙一監督(67)はルーキー・松井裕樹(18)の育成ばかりに躍起となっている。
「野村克也元監督がマー君を大投手に育て上げたように、“俺が松井を育てた”という域に達したいんです。しかし、松井はまだまだ荒削りで一軍の試合で結果を出せず二軍落ちした。佐藤義則投手コーチ(59)は“3年計画”で独り立ちさせるプランを持っているのですが、星野監督は一刻も早く一軍に呼び戻したい。松井の育成方針を巡り、対立が生じないか周囲は冷や冷やしています」(楽天番記者)
4度の交流戦優勝を誇るソフトバンクからは、昨年も“懲罰降格”をされている松中信彦(40)が相変わらずのようで‥‥。
「何とか一軍にはいますが、球場で『松ちゃん、元気?』なんて声をかけられると、『体はまだまだすこぶる元気なんですが、チャンスがないんですよ』と公然と不満を口にするから、周囲は冷や汗ものです。しかも現役引退後の就職活動に忙しい。複数の放送局に売り込みをかけたものの、法外な契約金を要求して、ことごとく拒否されていますが(笑)」(球団関係者)
アレコレ火種のない球団はないようで──。
「オリックスでは金子千尋(30)が契約内容、登板間隔などを巡り球団に大きな不信感を抱いており、すでに今オフのFA移籍で頭がいっぱいの様子です。一方、FAでロッテに移籍した涌井秀章(27)は先発で2勝5敗と精彩を欠いています。実は西武時代の11年に故障した右肘痛の影響で、長いイニングを投げると2~3巡目から肘が下がってしまうんです。だから西武ではクローザーだったのですが、これ以上、伊東勤監督(51)が先発に固執すればチームの和を乱すかも‥‥」(スポーツライター)
いずれも自チームの足元を見つめ直さなければ、交流戦の結果も危うそうだ。