プロ野球はいよいよ「セ・パ交流戦」に突入した。ペナントの行方すら左右するサバイバル決戦だが、各球団の敵は何も別リーグの猛者ばかりではない。自滅を促す「内部崩壊」の火種を消さなければ、早々に交流戦どころではなくなってしまうぞッ!
交流戦突入を前にして、想定外の苦戦が続くのは巨人だ。その原因として、大黒柱・阿部慎之助(35)の不調があげられる。打率2割2分8厘(5月15日現在、以下同)と絶不調に陥っているが、この背景には、2月の宮崎キャンプで臨時コーチを務めた、松井秀喜氏(39)との打撃談議が影響しているというのだ。
「阿部は松井氏がメジャーに渡ったあとも、事あるごとに直接連絡を入れて相談するなど、松井氏に心酔してきた。10年に打撃フォームの大改造に着手した際も松井氏のフォームを参考にしている。そして昨年12月にニューヨークを訪れた阿部は、松井氏の打撃理論に触発されて、グリップの位置をさらに高くするフォームの習得を目指しました。ところが、これでタイミングに狂いが生じ、フォームを壊してしまった」(巨人番記者)
かつての4番が迷走する中、キューバから新4番・セペダ(34)を獲得したが、現場からは「何で投手を獲らないんだ?」と疑問の声も噴出しているという。
確かに崩壊しかけたリリーフ陣の建て直しは急務のはずである。
「実は秘密裏のトレード交渉で、日本ハム・武田久(35)の獲得に向け話し合いが大詰めを迎えつつあるようです。放出要員にセペダ獲得でますます余剰戦力となりつつある、亀井義行(31)の名前があがっていますが、大補強に走って生え抜きを冷遇すれば、“暗黒時代”の様相を呈してくるのでは」(スポーツ紙デスク)
一方、鯉のぼりの季節を過ぎても快進撃を続けている広島カープも不安要素がないわけではない。今オフのメジャー移籍が濃厚と見られていたエース・前田健太(26)の評価が揺らぎ始めているというのだ。
「スカウト担当者の中からは『調子にもバラつきがあり、ケガも多い。ヤンキース・田中将大ほど絶対的な決め球がない』との声が上がり、すでにマエケン獲得に“待った”をかける球団も出ている。もちろん、実際にポスティングを利用したら、入札球団は現れるでしょうが、マー君同等の最高金額20億円を提示されるかは微妙。そのため広島サイドもメジャー挑戦に関して再検討しているというんです。この動きを耳にすれば、オフのメジャー移籍を原動力にしてきたマエケンのモチベーション低下が心配されます」(球団関係者)
◆アサヒ芸能5/20発売(5/29号)より