今季から翌シーズンのシード権を決めるシステムが「賞金」ではなく「メルセデス・ランキング」となった女子ツアー。3日制の優勝が200ポイント、4日制は300ポイント、公式戦が400ポイントだが、迎え撃つ日本勢もそのメルセデス・ランキングの上位者から選出された。
「“国内女王”の座をポイントで決めることになったけど、遅すぎです。国内の公式戦(4大メジャー)よりも、一部の高額な一般戦での勝利が大きく影響するなんて、おかしな話だった」(宮崎氏)
現在、2位に500ポイントの差をつけて1位を走っているのが、新世紀世代で初シードの山下美夢有(21)だ。
「ニューヒロインの魅力は正確なショット。彼女は1ヤード(約91センチ)単位で把握していて、それを可能にしているのが、プロ1年目の20年に300万円ほどで購入した『トラックマン』(弾道計測器)です。それを試合会場にも持ち込んで徹底的にデータを収集して活用する“データ主義”を実践している。コーチの父親が『ガチすぎる、と冷ややかな目で見られたこともある』と漏らすほどです」(スポーツ紙記者)
この計測器、今やアマチュア界の女王・馬場咲希(17)も重宝しているそうだが、活躍の裏には、もう1つの意外な秘密があった。
「月曜と火曜を完全オフにしている。休みの日はリフレッシュのために『ゲームとお化粧』というのもユニークです。最近は月曜のウエートトレだけでは足りないと、週2回制でフィジカルを鍛える選手が増えていますが、若手の新スタイルになるかもしれませんね」(ゴルフライター)
山下を追いかける2位の西郷真央(21)と3位の稲見萌寧(23)も、負けてはいられない。
「この2人の夢は『永久シード権』を獲ることで、海外への色気はまったく感じられません。西郷の師匠・ジャンボ尾崎さんも国内志向でしたし、稲見の憧れは史上最年少で永久シード権を獲得した不動裕理(46)ですからね。今後も国内で活躍すると思います」(ゴルフライター)
永久シード権は男子が通算25勝で、女子は通算30勝とハードルはかなり高いが、ぜひ夢をかなえてほしいものだ。