スポーツ

新庄監督「7カ条の宇宙人采配」(5) 参入阻止は企業の「私怨」!?

 何やら一時期の巨人のように、大物選手をかき集めようというDeNAだが、各球団のオーナーからは、球界参入に反対の声も上がっている。その急先鋒が楽天。島田亨オーナー、井上智治オーナー代行がそろって「実行委員会やオーナー会議での全会一致が原則」と牽制しているのだ。
 球団買収にあたっては、12球団の代表者による実行委員会(11月9日)を経て、オーナー会議(12月1日)で了承されることが必要となる。野球協約上は、オーナーの4分の3以上の賛成があれば譲渡が承認される─つまり、9球団以上であればOKだ。だが、過去にソフトバンクや楽天が参入する際、会議では採決されず、話し合いによる全会一致で決まったという経緯がある。NPB(日本プロ野球組織)関係者が話す。
「楽天が反対をあおり、オリックス、日本ハムがそれに賛同しているようです。一説には、楽天もモバゲーがやっているような会員制のネットゲームを展開したいとの野望があり、ライバルは排除しておきたいからだとか」
 さる球界関係者は、こんな情報も口にした。
「DeNAは楽天のようなeコマース、つまり楽天市場のようなお買い物サイトを展開しようとしている、と聞きました。それを警戒した楽天・三木谷浩史会長はDeNAに関する情報をかき集め、実力者である巨人・渡辺恒雄球団会長に会いに行っています。だから渡辺会長のあの発言が出たのです」
「あの発言」とは、DeNAが球団を保有した場合、球団名に「モバゲー」を加えようとしている点について、「野球協約上、無理だ」と断じたことを指す。渡辺会長は、商品名を球団に用いて売名することは許されない、との見解を出したのだった。さらに、「モバゲー」という子会社を作り、そこが球団経営に携わるとの手法にもダメ出し。
「そう(売名)じゃないように格好をつけてもらわないと、オーナー会議だってどうしようもない」
 と、巨人も承認拒否に乗る可能性を示唆したのだ。
 さらに楽天は、オーナー会議での議決に、DeNAと特別利害関係にある横浜を加えるべきではない、とも主張。徹底してDeNA参入阻止の姿勢を取っているのである。
 いや、楽天の横ヤリはまだあった。スポーツ紙デスクが解説する。
「楽天など数球団が、DeNAが長期にわたって球団を保有できるかどうかについて、疑念を持っていると表明したのです。経営の安定性に対する不安ですね。数年たってすぐに球団を売るんじゃないかと。DeNAは急に売り上げが2倍になった。ということは、急に半分になる可能性もある、と。結局のところ、各球団のオーナーは、自分たちのよく知らない企業が参入してくることに対する、漠然とした不安が拭い切れないでいるわけですよ」
 DeNAの春田会長はこうした指摘に、「財務体力的にも球団を持てないとは思っていない。どの点を不安に思われているか、正直、わからない」
 と反論。長期保有も明言したのだが‥‥。
「新庄監督」の正式な誕生も、今後の攻防の行方しだい。イケイケ企業とオーナー軍団、軍配はどちらに上がるのか。

カテゴリー: スポーツ   タグ:   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人・坂本勇人「2億4000万円申告漏れ」発覚で「もう代役・中山礼都の成長に期待するしかない」
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」