「森はキャッチャーで首位打者獲ったりしてるからね。どの金額が適正なのか、そういうのはわからないけど、でもいい選手を獲ったと思うよ」
西武からオリックスへの、4年総額18億円でのFA移籍が明らかになった森友哉について、そう評したのは、野球解説者の高木豊氏である。
森は19年に首位打者を獲得。捕手で首位打者を獲ったのは、野村克也(南海・65年)、古田敦也(ヤクルト・91年)、阿部慎之助(巨人・12年)に続く4人目だった。パ・リーグの捕手としては野村以来、54年振りの快挙だ。
11月21日、YouTubeチャンネル〈高木豊 Takagi Yutaka〉では、冒頭の言に続いてアシスタントから「オリックスでは他にキャッチャーいますけども、正捕手で、DHではなくということですよね」と質問が向けられると、高木氏は次のように答えた。
「キャッチャーありきじゃないと、DHだけでそんなお金出せないよ。西武のデータを持ってくるという…。みんな聞くと思うよ。『西武時代、オレにはどうやって攻めろって言われてたの?』って。それをわかるだけでも全然、違うから。データも盗んじゃったぜ、みたいな」
今季、オリックスとパ・リーグ各球団の対戦成績を見ると、ロッテに16勝9敗、日本ハムに15勝9敗1分、ソフトバンクに15勝10敗、楽天に11勝13敗1分、西武には11勝14敗。西武には最も「苦手意識」があったのではないか。
リーグ連覇と日本一を達成したオリックスにとって、森の獲得はチーム力を盤石なものにするための強力な武器となりうる。「機密情報」込みの4年18億円となれば、決して高い買い物ではないのかもしれない。
(所ひで/ユーチューブライター)