大賞やトップ10が決まったら決まったで、様々な意見が出るのが、毎年恒例の「ユーキャン新語・流行語大賞」だ。22年の年間大賞には、プロ野球で三冠王に輝いた、ヤクルトスワローズ・村上宗隆選手の神がかった活躍を称した「村神様」が選ばれた。
これに一斉に納得したのは、プロ野球ファンだ。「今年はこれだと思った」「坂本のアレじゃなければ、コレしかない」というものである。一方で、とんだ反応も続出しているという。エンタメ誌ライターが苦笑する。
「若い世代からは『村神って誰?』の声が少なくありません。実際、あるアンケートでは、女子中高生は大谷翔平のことは知っていても、村上の顔も名前も知らない子が大半という調査も出ています。メディアの認識と乖離している感は否めません。また『村神様』は普段の会話で使わない言葉ですから『口から発したこともない言葉が流行語っておかしすぎる』『これってスポーツ新聞の見出し大賞じゃん』という批判も目立ちますね」
なるほど、そういえばそうか、とも思えるこの意見。
今回の「村神様」には、同じくヤクルトスワローズ絡みで15年の大賞に選ばれた「トリプルスリー」以来の失望、との声のほか、選考委員特別賞に選ばれた「青春って、すごく密なので」も含めて「野球ばっか」「選考委員の時代遅れ感がすごい」など、またまた野球から選ばれていることにブーイングが浴びせられた。
「19年の『ワンチーム』のように、スポーツ分野から選ばれることも多い流行語大賞ですが、特に野球から選ばれる年は『野球ファン以外は置いてきぼり』と批判が多いように思います。スポーツに興味のない女性がそこそこの割合でいますから、野球から選ぶ場合は『ハンカチ王子』ぐらい国民を巻き込んだ時だけでもいいのでは、と思いますね」(前出・エンタメ誌ライター)
来年の審査員の面々ははたして、世間の声を考慮するのか──。
(山田ここ)