芸能

バナナマン設楽VS麒麟・川島「ナマ放送ガチンコ対決」の壮大な盛り上げテク

 毎年、この時期に発表される「テレビ番組出演本数ランキング」(ニホンモニター調べ)。在京民放キー局5局とNHK東京総合テレビの関東広域放送地上波オンエア分を対象に、その年の1月~11月のグループ出演と個人出演を合算して集計したランキングで、毎年、話題に上がる。今年は例年にも増して注目されているのだが、それにはワケがあった。

 今年、上半期の時点での集計結果は、1位が281本出演の川島明(麒麟)、2位は276本の設楽統(バナナマン)、そして、3位が257本の春日俊彰(オードリー)。ところが3位の春日が、せっかくなら1位を狙うおうということで、後半、無理やり11月から帯のレギュラー(「バゲット」=日本テレビ系)になるなど、追い込みをかけてきたのだった。

 それを聞いた川島もオードリーの番組に出演した際に「どうせなら、一度は1位を獲ってみたい」と、実は密かに1位を狙っていることを告白し、そこからデッドヒートが繰り広げられたのだった。

 で、例年、12月に入るとすぐに発表される「テレビ番組出演本数ランキング」が、今年はなかなか発表されないなあと思っていたら、12月6日放送「ラヴィット!」(TBS系)のオープニングで…。

 この日は春日がゲストとして出演しており、春日、川島の両名が見守る中、どちらが1位になるか、この場で決着がつくのだと。なんでも、集計するニホンモニターが「ラヴィット!」で初解禁&生発表するために、この日まで結果を出さなかったというから恐れ入る。

「初めて(上半期)1位にならせてもらったんで、最後まで1位のまま走り切ろうと思って頑張りました」と川島。春日も常日頃、ランキングの1位を目指していると公言しており、12月2日放送「人志松本の酒のツマミになる話」(フジテレビ系)でも「1位を狙うべく、スケジュールをパンパンにしてもらってるんですよ」と熱意を語っている。松本人志から「逆に面白いよね。帯をやってないのに1位になった人いないんやもん」とエールを贈られていたのだった。

 このランキングは、帯番組は曜日ごとに別集計となるため、帯番組「ラヴィット!」のMC・川島の方が一見、有利にも思えるが、はたしてその結果は…。

 盛り上がる出演者達。ニホンモニターの代表取締役がスタジオに登場し、直々にトップ3を発表することになった。「第3位は!」の掛け声に続きドラムロールが鳴ると、読み上げられた名前は「春日さんです」。腰が砕けたようによろめきながら、「クソー!」と叫ぶ春日。その出演本数は528本だった。

 悔しがる春日を横目に、田村真子アナは「川島さんが1位になる瞬間を、出演者全員でお祝いしたいですよね」と声を掛ける。出演者達もマスクを付け、手にはクラッカーを持ち、川島のいるスタジオ中央へ集結。くす玉まで用意されて、ついに第1位が発表される。

 先ほどよりも大きく鳴るドラムロールが流れてスタジオの照明が落とされ、川島にスポットライトが当たる中、読み上げられた名前は…「CMの後です」。吉本新喜劇よろしく、倒れ込む出演者たち。

 CM明け、いよいよ発表である。「番組出演本数548本。バナナマン設楽さんです!」。またしても倒れ込む出演者達と、呆気にとられる川島。川島の出演本数は536本で第2位という結果が伝えられた。

 ぶっちゃけ、一般視聴者にしてみれば「テレビ番組出演本数ランキング」なんてどうでもいいことだが、ここまで引っ張って、盛り上げたことに感心する。さすが「ラヴィット!」。

「北朝鮮から弾道ミサイルの可能性のあるものが発射された」(11月3日)とJアラートが発信された時も、各局が特番を流す中、いち早く通常放送に戻し、新たなミサイルが発射されてもテロップ表示だけ。マグロの解体ショーを生で流していただけのことはある。

 ちなみに1位を獲得した設楽だが、MCを務める帯番組の「ノンストップ!」(フジテレビ系)ではこの日、一切その話題に触れることはなかった。「ラヴィット!」の結果を受けて「ノンストップ!」でも何か言えば盛り上がったのに…。ノリの悪いフジテレビにはがっかり。そういうとこ!

(堀江南)

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