ジメジメした梅雨の季節は誰しも嫌なものだが、喜んでいるのが、高温多湿を好む細菌で、繁殖活動が活発になり食中毒が多発する。その2割は家庭内で起こるが、その原因は何と冷蔵庫にもあった!
家庭内で起こる食中毒はサルモネラ菌やウェルシュ菌によるものが多く、嘔吐や腹痛、激しい下痢などの症状を引き起こす。そこで食品を冷やせば予防ができると考え、とりあえずと冷蔵庫に入れて安心してしまいがちだ。それが危険なのだと東京医科大学の中村明子教授は講演などでこう話している。
「冷蔵庫を過信しないことです。菌は加熱しないと死滅しません。冷蔵庫内でも菌は増えているのです」
事実、兵庫県立生活科学研究所が行った家庭用冷蔵庫の汚染調査がこれを裏付けている。調査によれば、特に野菜室が最悪で、野菜に付いた細菌数は野菜を入れる前より1000倍に増えることもあったという。こまめに冷蔵庫の清掃が必要になるのだが、中村明子教授は水拭きでは、細菌を繁殖させ逆効果にもなると言う。
「消毒水を使用すれば良い。手作りの『酢水』で効果は抜群です」(中村教授)
酢水は酢と水を1:2でまぜたものに、塩大さじ1杯をとかすことで、簡単にでき、綿などに染み込ませ軽くひと拭きするだけで菌は死滅するという。是非お試しあれ。