来季、最下位からの脱出を目指す立浪中日が、広島から中村奨成を獲得する可能性が浮上した。スポーツ紙遊軍記者が、中日の内情を説明する。
「今オフ、京田陽太を放出するなど積極的なトレードを仕掛けてきた立浪監督ですが、まだまだ補強には積極的なようです。特に正捕手・木下拓哉に次ぐ、将来性のあるキャッチャーが欲しいのだと」
その第1候補が、広島で中絶騒動を起こしてチームから浮いている中村奨成だというのだ。
中村は広陵高1年春から正捕手の座を獲得。第67回夏の甲子園大会では、PL学園・清原和博が樹立した1大会の個人最多本塁打記録の5本を更新するなど、大活躍した。17年のドラフト1巡目で、広島と中日から指名を受けて抽選の末、地元・広島に入団した、超高校級の捕手だった。
だが、入団以降は伸び悩み、今季の出場もわずか27試合。0本塁打、5打点、打率1割9分3厘で長期間、ファーム暮らしを余儀なくされている。
10月にはSNSを通じて知り合った30代女性と親密な関係となり、新しい生命を授かったものの、中絶を要求したトラブルが発覚。公私ともに厳しい立場に追い込まれている。
そこに目をつけたのが、中日だった。元々、ドラフトで1位指名したほど、その素質を高く評価している。さらに立浪監督の懐刀である西山秀二バッテリーコーチの存在も大きいという。
「西山コーチは広島に在籍していたことから、今も広島球団内に人脈がある。そのパイプを使って、中村の状態をチェックしているようです。環境さえ変われば化けると踏んでいるようです」(在阪スポーツ紙デスク)
同期には史上最年少の三冠王・村上宗隆(ヤクルト)や日本ハム・清宮幸太郎がいたが、彼ら以上の逸材という評価もあった。甲子園のヒーローだけにスター性もあり、営業面でのプラスもある。しかも、現在はチーム内で微妙な立場で、獲得に際して支障はほとんどない。
とはいえ、中日で中村が覚醒できるかどうかは、本人次第だろうが。
(阿部勝彦)