東京駅八重洲口が劇的に変貌している。「ヤンボーマーボー天気予報」のヤンマービルは建て替えられ、バスターミナルは一部のみが稼働。昨年9月に地下の一部店舗が先行営業開始していた「ミッドタウン八重洲」が、3月にグランドオープンする。
ファッションブランド「ブルガリ」が展開するブルガリホテルが入る、オシャレなミッドタウン八重洲の一角には、京橋昭和小学校を再編した「中央区立城東小学校」もある。東京駅から徒歩30秒、都心の一等地で理数教育パイロット校に指定されている同小学校は、10倍以上という高倍率の超人気校で、ランドセルを背負った子供たちが高層ビルの間を縫って登下校する「近未来」のような光景もようやく見慣れてきた。
そうして華やかに変わる八重洲から突如、中高年のアイドル「ニノ」が姿を消した。
八重洲ブックセンター本店の3月閉店を前に、本店と二宮金次郎像を記念撮影しようと2月16日に同店を訪れたところ、台座ごと撤去されていたのだ。そこには「長年この場所で『理想の読書人生』として皆様に親しんでいただきました二宮金次郎像は二宮尊徳翁の生誕の血、小田原へ移設いたしました」という貼り紙が。
同店のサイトでニノ撤去が公表されたのは、2月16日。前日に訪れていれば、撤去前の黄金ニノ像を撮影できたことになる。残念である。
ちなみに「八重洲ブックセンターはどうなるのか」と店頭で聞いたところ、八重洲再開発終了後、ブックセンター跡地の複合ビルで営業を再開するそうだ。それまでの仮店舗がどこになるかは未定だという。
閉店まで40日あまり。フィナーレイベントとして芥川賞作家の故・西村賢太氏の追悼イベントなど、作家が来店する催しが連日予定されているという。