侍ジャパン関係者によれば「各球団にお願いして外野手を借りるしかない。WBCの本大会には出られないが、宮崎合宿と強化試合のみサポートメンバーとして戦ってくれる“レンタル侍”を緊急招聘できるように調整中」(侍ジャパン関係者)というから、何ともお粗末極まりない。
ちなみに、1月23日には栗山監督が阪神球団事務所を訪れ、岡田彰布監督(65)と電撃会談を行っている。約30分間の会談の中身について栗山監督は「『大変な職務だから頑張ってくれ』と激励された」としているが、真相は別のところにあったようだ。在阪スポーツ紙記者が内幕を明かす。
「そもそも岡田監督は、今季から二塁へコンバートさせる中野拓夢(26)がWBCでは正遊撃手候補・源田壮亮(29)の控えに回されることに顔をしかめている。それで急遽、栗山監督は岡田監督と顔を合わせ、その事情説明に追われることになった。だが、それだけではなく、当日はもう1つの懸案事項も議題に上っていたらしい。栗山監督は近本光司(28)をレンタル侍として貸してもらえないかと打診するために頭を下げに行ったようです。昨年11月の強化試合で侍ジャパンに選出されていた近本は、栗山監督の周辺から『最終メンバーは内定だから米国へ行くつもりでいてくれ』というニュアンスのことを伝えられていたため、着々と準備もしていた。ところが最終的に30人から外れてしまったことで、栗山監督は近本本人への事情説明に加え、阪神の上層部への深い陳謝が必要になってしまった。その上で、都合のいいレンタル招集というわけで、難色を示されたとも‥‥」
本格スタート前からドタバタが続く。栗山監督には「心配続きで不眠症にあえぎ、睡眠導入剤が手放せないらしい」との怪情報まで飛び交うが、同情する声は思いのほか少ないという。
MLBの某ア・リーグ球団の極東スカウトが厳しく断じる。
「そもそも今回は大谷やダルらメジャー組を中心に考えて前のめりになりすぎたから、こんなことになってしまったんです。NPBもスポンサーと一緒になって、宮崎や中日戦を実施する名古屋でメジャーリーガーをお披露目して“商売”しようとしていた側面も否定できない。大会ルールを最初から理解し、メジャー組の合流は大会直前になると織り込んで準備していれば何の問題もなかった。とにかく栗山監督もNPBも見極めが甘すぎますよ」
このままでは世界一奪回どころか、まさかの1次ラウンド敗退も現実化してしまうかもしれない。