今季は3年ぶりのセ・リーグ制覇が至上命題の巨人が、昨季、令和初の打撃三冠王に輝いたヤクルト・村上宗隆封じに躍起になっている。
実は、昨季の巨人は、ヤクルト相手に13勝11敗1分けと勝ち越した上、村上を打率2割6分4厘、8本塁打と阪神に次いで抑えることに成功している。だが、原辰徳監督は今季も「村上封じ」に余念がないのだという。
「昨シーズン、うまく抑えたからといって、最終的にヤクルトには優勝を許している。だからこそ、相手の4番は絶対に封じないといけない。相手も研究してくる中で、『去年は大丈夫だったから、今年もいける』とナメてかかるとやられる。原監督もそこはよく理解しているから、しつこいくらいにハッパをかけてるんだと思うよ」(球団関係者)
ちなみに巨人のヤクルト担当スコアラーは中日、巨人で投手として活躍した中里篤史氏。2月のキャンプでも毎日のように、沖縄・浦添キャンプのスタンドで、村上の練習を細かくチェックする姿があった。
「村上封じは、彼にとって最大の懸案事項です。抑えたら金一封が出そうですが、一方で打たれまくったら異動はほぼ確実。まあ、異動だけで済めばいいですが」(他球団編成担当)
原監督が成果を出さない裏方を叱責したり、異動させたことは、これまでにも枚挙にいとまがない。もっとも、後がないのは原監督も同様だ。また、村上封じについては阿波野秀幸投手チーフコーチにも大きな責任がある。
進退をかけた戦いがいよいよ始まろうとしている。