まさかの光景だった。多くの視聴者がくつろぎながらテレビを見ている土曜日の夜に「ゴキブリ」が特集されたのだ。取り上げたのは3月18日の「情報7daysニュースキャスター」(TBS系)。生きたゴキブリに端子をつけてサイボーグのようにリモコン遠隔操作、将来的には被災地救援に役立てるという研究が取り上げられたのだ。
世界の穀物庫ウクライナがロシアに軍事侵攻され、小麦が世界的に不足。小麦価格は高騰している。それにしても、最近の「昆虫」押しは異常だ。
徳島県の県立高校では、希望者のみとはいえ、コオロギ入りの給食が子供たちに出されて炎上したばかりというのに、今度は同じく四国の愛媛県で、ミミズのようなミールワームを与えて育てたタイを、4月から出荷するという。みかん県・愛媛の特産は「くら寿司」やふるさと納税でもお馴染みの、みかんを食べて育った「みかんブリ」「みかんタイ」じゃないのか。なぜこのタイミングで虫なのか。サブリミナルか洗脳を疑いたくなるレベルのゴリ押しだ。社会部記者が言う。
「昆虫食ではありませんが、東京新聞のウェブサイト(3月7日付)ではカラスの生食について取り上げ、その後、中国新聞のウェブコラムでも不吉と言いつつ、カラス肉は高タンパク低脂肪の食材だと書いています。厚労省はこれらの報道を受け、昆虫や野生動物の生肉を食べると感染症のリスクが高く、危険であると注意喚起を出したばかりです。東京新聞も中国新聞も、今年は鳥インフルエンザが過去最悪の流行で、鶏肉や卵が市場になかなか出回っていないことを取材していないのでしょうか。今年1月のダボス会議以降、酪農家は乳牛を処分すれば『報奨金を出す』と言われたり、昆虫食がゴリ押しされるなど、日本国内が浮き足立っています」
そのダボス会議では環境破壊と食糧難が取り上げられたというが、それなら大豆を作れば済む話ではないのか。