前回に引き続き、芸能人のタトゥーに対する考え方に触れよう。
伊集院光は、和彫りに対する日本と外国での価値観の違いに一家言ある。いわく、
「和彫りの入れ墨って凄いじゃん。日本独特の文化で、外国人のコメンテーターの人は『あんなに素晴らしいものがあるのに、いまだに公共のプールとかでタトゥーが禁止っていうのはおかしいんじゃねぇか』って言うのね。ただ、もともとの文化として、あれは『堅気の暮らしから離れる』という覚悟のもとにできているから、そういうデザインになったっていうことと表裏一体だと思うのね」
伊集院はさらに踏み込んで、こんな疑問を呈するのだ。
「和彫りをしてるってことは、ただならぬ者だっていう決意のもと、あれを彫ってた歴史があってできたものだから。それをなんか『日本独特の文化で、凄いものが残ってる』みたいに褒めるのと『(公共の場で)特別扱いしちゃダメだ』みたいなことは、なんか矛盾してない?」
一方で、マツコ・デラックスは「子供と一緒にプールや温泉に行けない」という点にメスを入れている。
「『今日は気温が38℃まで上がりました』みたいなニュースの時に、よみうりランドとか遊園地のさ、プールの風景って出てくるじゃん。『絶対、お前は日焼け気にしてないよな』ってタイプの30歳ぐらいのお父さんがさ、女の人が日焼け防止で着るラッシュガードを着て子供抱いて、流れるプールで浮かんでるのとか映るじゃん。だから(タトゥーが入っていても)あれ着てけば入れるんだから。温泉なんて、部屋についてる貸し切りの露天風呂に入ればいいんだからさ」
それが「解決策」か──。
(坂下ブーラン)
1969年生まれのテレビディレクター。東京都出身。専門学校卒業後、長寿バラエティー番組のADを経て、高視聴率ドキュメントバラエティーの演出を担当。そのほか深夜番組、BS番組の企画制作などなど。現在、某アイドルグループのYouTube動画を制作、視聴回数の爆発を目指して奮闘中。