タレントにとってCM出演数は、人気のバロメーター。美女たちにとって「CM女王」の座は、みずからの存在感と価値を高めるステータスでもある。乱高下するランキングに隠された激しいバトルと下剋上の裏側をオンエア!
メディアの調査・分析を行う「ニホンモニター」が先頃発表した「2014上半期タレントCM起用社数ランキング」。どのタレントが何社のテレビCMに出演しているかという、今年の中間発表である。
昨年のトップ5、武井咲(20)、篠田麻里子(28)、ローラ(24)、きゃりーぱみゅぱみゅ(21)、剛力彩芽(21)が軒並み失速し、上半期の「暫定女王」に躍り出たのは、ともに12社で並ぶ有村架純(22)と桐谷美玲(24)。その背景を、大手広告代理店スタッフが解説する。
「双方ともに、売り出し方が功を奏した結果。制約が厳しくなく、契約料も安く設定し、とにかく露出優先でいこうという方針ですね。昨年、NHKの朝ドラ『あまちゃん』で全国区の知名度を得た有村は『あまちゃん』以前の1000万円以下という契約料が2倍にアップしましたが、それでもまだ安い。一方で、有村以上に大ブレイクした能年玲奈(21)がランキング外なのは、制約が多く契約料も高めだから。早い話が、仕事を選ぶか選ばないかということです」
有村の「薄利多売方式」は、デビュー時からの戦略だった。スポーツ紙芸能担当デスクが話す。
「10年5月にドラマ『ハガネの女』で女優デビューした際も、ギャラは1本10万円台だった。翌年出演した東京ディズニーシーのCMもイメージ優先で、ギャラは数百万円程度だったと聞いています。当時はアイドル誌の取材でも、カラーページでさえあれば、ほぼノーギャラで仕事を受け、とにかく数多く露出することが最優先でした」
結果、ブレイク前から、雨上がり決死隊や岡村隆史らお笑い芸人の間では「かわいすぎる」といち早く絶賛されていた。
アイドル評論家・小谷哲氏は、出演企業の傾向から、下半期も有村が突っ走るだろうと分析する。
「11年から警察官募集告知ポスターに起用されているんですが、今年になって全国信用金庫協会のCMに出演することで、より健全なイメージが定着しています。今後、高額なギャラが望めない官公庁であったり、まだ起用社数の少ない食品メーカーのCMなどで数を伸ばしそう」
今春のドラマでは、嵐の二宮和也主演「弱くても勝てます」(日本テレビ系)で高校野球部のマネジャーを好演。「日本一、赤のジャージが似合う女優」と称された。前出・スポーツ紙デスクがあとを引き取って言う。
「テレビ誌からアイドル誌まで、劇中の赤ジャージ姿が躍り、まるで『カープ女子』だった(笑)。はちきれんばかりの笑顔と健康美が魅力の有村だけに、飲料メーカーやコンビニ系企業など、学園を舞台に、F1層(20~34歳の女性)をターゲットにした商品のCM出演の打診が広告代理店に相次いでいます。ただ、昨年8月に写真誌『フライデー』にジャニーズのアイドル・岡本圭人とのキス写真が掲載されましたが、人気が爆発した今、その手のスキャンダルはご法度。もしまたエッチ系の写真でも流出すれば、一気に失速する可能性はありますね」