3度の三冠王に輝いた落合博満はその打撃練習で、スローボールをコントロールバッティングしていた。ではなぜ、速球に対応できたのか。
巨人OBの野球解説者・清水隆行氏がYouTubeチャンネル〈野球いっかん!〉に出演し、その極意を明かしている。
清水氏は95年のドラフト3位で巨人に入団。ルーキーイヤーからレギュラーを張り、4番・松井秀喜、5番・落合博満のあとを打つ6番打者としてスタメンデビューした。「落合氏から盗んだ技術」について、清水氏が回想したのは、
「すごく動きがゆっくりしてるなとは思いましたよね。だから、あえてゆっくり動きたいなと思いました。バッターって、例えば150キロのボールが来るんだったら、自分の体の動きで145キロにしたいんですよね。調子が悪いバッターは、自分の体の動きで150キロを155キロにしてしまうんですよ。動きが忙しいバッターっていうのは、多分そう見えてるはずなんですよね。自分からボールに寄ってったら絶対、速く見えちゃうわけじゃないですか」
さらに松井氏から得た技術についても、
「ゆったりしてるところですかね。飛ばす力とかは参考にならないというか、真似できないところなので、ボールを捉える動きですよね。ボクはゆっくりしているバッターの方が、確率高く捕らえられると思ってるので」
清水氏は96年から11年連続で、100試合以上に出場。02年には最多安打のタイトルを獲得している。それも落合、松井の両氏から学んだ高度な技術ゆえであろう。
(所ひで/ユーチューブライター)