3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、侍ジャパンの奮闘ぶりが地上波テレビ中継で高視聴率を叩き出したが、これで俄然、ヤル気になったのは各球団だ。 セ・パの各球団は現在、CS放送などで流れる公式中継映像を、テレビ局に販売している。
「そのまま中継映像を丸々使い、解説や実況だけ差し替えて地上波中継に乗せるパターンもあれば、スポーツニュース用に試合のハイライトだけを切り取って、素材を販売する場合も。テレビ局にとっては、自前でカメラやスタッフを出すより割安なこともあり、近年は球団映像をそのまま流すパターンが多くなってきました。その分、球団にとっては貴重な収入となります」(セ・リーグ球団関係者)
中にはこんな猛者もいる。
「WBCで活躍した佐々木朗希が所属するロッテは、4月6日の日本ハム戦の平日デーゲームの放映権を佐々木の地元、岩手県の民放テレビ局にセールス。かなりの安値で、テレビ朝日系列の岩手朝日テレビと交渉が成立しました。岩手は高齢化が進んでいる地域で、WBC準々決勝の世帯平均視聴率が全国1位の62.5%を記録した。『キラーコンテンツ再び』を合言葉に、球団が言葉巧みに売り込んだとか」(在京テレビ局関係者)
WBCの商魂はまだまだ火がつきっぱなしである。