メジャーデビュー戦とそれに続く2戦目の先発マウンドで、ともに無残な自滅劇を演じたアスレチックスの藤浪晋太郎。4月15日(日本時間16日)に行われたメッツ戦で、3回目の先発マウンドに立った。
今度こそ「三度目の正直」となるのか、「二度あることは三度ある」で終わるのか。アスレチックス・ファンが注視する中、藤浪は6回まで1本塁打1失点と踏ん張りを見せたが、迎えた7回、同点のソロ本塁打を浴びると、続く打者に四球を与えて降板。結局、後続のリリーフが適時打を浴び、藤浪は「7回3失点」で初勝利を逸した。
試合後、藤浪は「いい力感で投げられた。真っすぐである程度、押し込めた」と納得の表情。前回までの投球に不満を爆発させていたコッツェイ監督も「この投球ができれば、藤浪はいい投手になる」と、期待の言葉を口にした。だが、メジャーリーグの内情に詳しいスポーツジャーナリストは、
「今回、藤浪はメジャー入りしてから初めて、6回以上を3失点以内に抑える『クオリティスタート』をクリアすることができました。しかし、7回には本塁打を許した後に四球を与えるという悪い癖を、またもや露呈しています。球数がすでに92球に達していたという事情もあるのですが『ここでまた自滅されてはシャレにならない』というのが、藤浪降板に踏み切った監督のホンネでしょう」
4月15日(日本時間16日)時点のアスレチックスのチーム防御率は、メジャー30球団の最下位にあたる7.97という惨憺たるもの。対して、3戦目終了時点における藤浪個人の防御率は、チーム防御率の7.97をはるかに上回る11.37だ。
「アスレチックスがこのような悲惨な投壊状態になければ、藤浪が次回の先発登板を任されるなど、まずあり得ない。藤浪は今、まさに『首の皮一枚』の瀬戸際に立たされている状態です」(前出・スポーツジャーナリスト)
次回の先発マウンドは、正真正銘のラストチャンスになるということだ。