ヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」の宇多丸が先ごろ、TOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。」に出演した際、辛口の映画評論について本音を明かした。
宇多丸は大の映画好きとして知られ、自身がパーソナリティーを務める「アフター6ジャンクション」(TBSラジオ)のコーナー「週間映画時評 ムービーウォッチメン」での忖度なしの映画批評は、番組の目玉となっている。
山崎からこの映画評論コーナーについて振られた宇多丸は「僕だって(酷評は)言いたくないんです」と冗談めかしたが、最低でも2回は鑑賞し、監督や脚本家の関連映画までじっくり調べるという徹底ぶり。本気モード全開で臨んでいるという。
では宇多丸は、どんな映画を酷評してきたのか。映画ライターが語る。
「今年に入って厳しい評価を下したのが、庵野秀明監督の『シン・仮面ライダー』でした。宇多丸は原作の石ノ森章太郎のファンであることを明かして『僕にとっては宝物のような作品になりました』と持ち上げてはいたものの、期待値が高すぎたせいか『思ったより…ツライ』『すさまじくかったるい』と漏らしています。CGについても『本気のチープっていうか、ショボい』と言い放っていましたね」
この時、コーナー終盤になると「庵野さんが何でもできると思うなよ」とリスナーに呼びかけた宇多丸。厳しい評価を下したものの、同作については見た者同士で言い合うのがミソとして「ぜひぜひ、リアルタイムの劇場でウォッチしてください!」の言葉は忘れていなかった。
徹底的な調査に加え、そうしたコメントのバランス感覚も、辛口評がウケるポイントなのだろう。
(ケン高田)