今季から坂本勇人に代わって主将に就任した巨人・岡本和真に対し、周囲から「サボタージュ疑惑」が漏れ始めている。
長年、巨人の取材に携わってきたテレビ局関係者は、岡本の現状を次のように説明する。
「確かに打率は3割をキープしていますが、打点と本塁打が少なすぎる。両方の部門でタイトルを取った実績を考えれば、1本塁打、3打点(4月17日終了時点)ではね。全力でプレーしているとは思えない。ケガを恐れて、手を抜いている気がして仕方がないのです」
昨季までも、岡本は覇気が前面に出ないタイプの選手として、やり玉に挙げられるケースが多かった。だが、今季は主将となって初のシーズン。グラウンド内でチームを引っ張らなくてはいけない。ところが、そんな雰囲気はまるでないというのだ。スポーツ紙遊軍記者がため息をつく。
「WBCで優勝してはしゃいでいたのとは別人のようですね。ある意味、心ここにあらずという感じです」
その原因は、昨季までは頭の片隅にしかなかったメジャー熱がイッキに高まったから、ともっぱらだ。今回のWBC大会で侍ジャパンを取材したスポーツライターは、今後の動向を次のように推測する。
「メジャー各球団は右の大砲を探している。そんな状況でホームランを2本打ち、その存在がメジャー関係者にも知れ渡った。岡本にしてみれば、今が売り時と考えるのが当然でしょう。どう逆立ちしても、戦力的に今の巨人が優勝するのは難しいしね。今季はケガをしない程度にプレーして、オフにメジャー挑戦をブチ上げるでしょう」
菅野智之の現状に危機感を募らせている、という面もあるが、
「菅野は元々メジャー志向があったのに、親戚である原辰徳監督に気を使いすぎて、売り時を間違った。もうメジャー挑戦など無理でしょう。岡本もウカウカしていると、いつチャンスがなくなっても不思議ではない。本人がいちばん分かっています」(前出・テレビ局関係者)
4番で主将でもある岡本が本気でないのなら、巨人の再建は夢のまた夢だ。
(阿部勝彦)