球界の「番長」と呼ばれたあの清原和博氏が、泣きながら1人でバッティング練習していた過去があった。そんな秘話を語ったのは、野球解説者・石毛宏典氏のYouTubeチャンネル〈石毛宏典TV〉に出演した、元プロ野球選手の大野倫氏である。
大野氏は、95年ドラフト5位で巨人に入団。2年目の97年シーズンは、清原氏が西武から巨人に移籍した1年目だった。
「清原さんも色々ありましたけど、打てなかった時があったじゃないですか。その試合、3三振くらいしたんですね。それで、思い悩んで…」
ロッカーに戻ると「あ、いけね。ベンチにバット忘れた」とグラウンドに踵を返した清原氏。しばらくして大野氏が後を追うと、
「ドームの照明、消しますよね。当然、試合が終わって暗いんですよ。何か人影が見える。ブンッ、ブンッて聞こえて。清原さんが、東京ドームの照明が落ちたバッターボックスで、泣きながら素振りしてたのを見ちゃったんですよね。こんなスーパースターでも苦しい思いして、人のいないところでバットを振ったというのは、話しながら涙出そうな感じになりますもんね」
97年、清原氏は32本塁打、95打点。巨人の右打者では原辰徳以来の30本塁打以上、90打点以上マークしたものの、三振はリーグトップの152。
「松井秀喜が四球で歩かされ、清原勝負で凡退…そんなブレーキになっての敗戦もあり、一時は応援歌やコールナシの応援ボイコットが、巨人ファンの間で起きたほどです」(スポーツ紙デスク)
そんな屈辱が、暗闇の素振りへの向かわせたのか──。
(所ひで/ユーチューブライター)