「花の82年組」の同期で、プライベートでも30年来の親しい仲といわれる松本伊代と早見優が、日を置いて謝罪記者会見に臨んだのは、17年2月だった。
発端となったのは、松本が同年1月14日のブログにアップした1枚の写真。そこには京都・嵯峨野の踏切内に立ち入り、2人仲良く笑顔で手を広げる写真に「京都、竹林の道の途中 踏切で優ちゃんとパシャリ」「その瞬間踏切が鳴り、慌てて逃げる2人」といった文章が綴られていたのだ。
むろん、アップされた写真にも「立ち入り禁止」表示が写り込んでおり、線路内が立ち入り禁止であることは言うまでもない。さっそくSNS上には「これは非常識!」「進入禁止を知らないのか」「芸能人だからといってこんな危険行為が許されるのか」等々の批判が集中。
慌てた松本は翌日、記事を削除すると「私の不謹慎な行動にてご迷惑とお騒がせをいたしまして、大変申しわけございません」とブログで謝罪したが、時すでに遅し。騒ぎはどうにも収まらず、警察に匿名通報が寄せられたことで、左京署が2人に任意での出頭要請を出すまでに。一部報道によれば、事情聴取は5時間にも及んだという。
2月10日に2人が鉄道営業法違反の容疑で書類送検されると、松本が11日、早見が12日に、それぞれ記者会見に臨むことになる。
「ご迷惑をおかけして、本当に反省しています。正直、私たちの前にも撮っている方がいて。線路が真っすぐで周りが竹林できれいだったので、撮ろうという気持ちになってしまって…。(看板は)全く目に入っていなかった。私が本当にバカなだけで…」
松本はそう釈明して、涙ながらに謝罪した。一方の早見も、
「私の軽率な行動により、大変なご迷惑をおかけしましたことを深く反省しております。観光客の邪魔にならないように撮影しようと、全身も写るように2、3歩下がった時、線路に入ってしまって…。私も伊代ちゃんに本当に悪いことをしてしまったなと」
通常、踏切内に侵入して写真を撮っただけで、書類送検までされるケースは稀だ。
「ただ、ここ数年『撮り鉄』らによる迷惑行為でトラブルがあとを絶たないこともあり、警察としては注意喚起という意味合いもあって、厳しい処分を下したのでしょう。子供じゃあるまいし、立ち入り禁止の看板は目についたはず。やはり社会人としての自覚が足りなかったことは、否めないでしょうね」(全国紙社会部記者)
当時、早見は50歳。一方松本は51歳。さすがに、伊代はまだ…では済まされなかったのである。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。