映画「ゼロ・グラビティ」「ROMA」などで知られるアルフォンソ・キュアロン監督の息子、ホナス・キュアロンがメガホンを執った映画「アレックスとチュパ」が4月7日からNetflixで配信されている。
同作は、中南米で頻繁に目撃されている謎の未確認動物「チュパカブラ」の子供を救うため、主人公の少年らが冒険を繰り広げる物語。チュパカブラは鋭い牙と爪を持つ吸血生物で、その語源はスペイン語で「ヤギ(カブラ)を吸う(チュパ)者」。1995年にプエルトリコの農場で初めて目撃されてから、アメリカ大陸を代表するUMAとしての地位を確立。近年も各地で、その目撃談があとを絶たないのである。アメリカ国内のUMA事情に詳しいジャーナリストが説明する。
「昨年6月のことです。米テキサス州アマリロ市が、動物園の金網越しに撮影された、2本足で立つ生物のようなもののモノクロ動画に『夜出歩くのが好きなへんな帽子の人? それともチュパカブラ? このUAO(Unidentified Amarillo Object)は何者だ』というコメントを添えて投稿し、騒動になりました。今年2月にも米ミシガン州のメディアが、地元に住む女性から『自分の家の外にチュパカブラが潜んでいる』との通報があり、警察官が出動したと報道した。ただ、警察が到着した後には、姿形は消えていたそうです」
そんな神出鬼没なチュパカブラだが、その目撃談は大半が中南米。ところが近年はアメリカ各地で目撃されるなど、広範囲に広がってきている。
「というのも、チュパカブラは人工的に作られた生物。プエルトリコの米軍施設内で飼育されていたものが、なんらかのアクシデントで施設から逃げ出した。アメリカ大陸から海を越え、インドやロシアなどに流れ着いた、という、まことしやかな話もあります」(前出・UMA事情に詳しいジャーナリスト)
確かにここ数年はロシアでも目撃談が相次ぎ、ある農場ではニワトリやウサギが鋭い牙で刻まれ、血まみれで発見される事件が起きた。爪の形状がコヨーテなどの獣とは異なることから、チュパカブラ犯行説が浮上。地元住民を震え上がらせたという。
伝説のUMAチュパカブラは、どこまで活動範囲を広げていくのか。
(ジョン・ドゥ)