テリー あべさんはずっと独身でしょう。今までどんな恋があったの?
あべ もうあんまり記憶がないんですけど(笑)。でも、たぶん、ありきたりの恋だったと思いますよ。
テリー 相手は芸能人?
あべ 芸能人だったり、芸能人じゃなかったり。
テリー 一度、婚約会見みたいなのをやったじゃないですか。あれはいつ?
あべ たぶん30歳前後だったのかな。
テリー 金屏風の前で男性と会見してたよね。
あべ そうですね。でも、あれは婚約会見じゃなかったんですよ。当時お付き合いしてた方と噂になって、鬼沢(慶一)さんとかに「ここまで来たら記者会見した方がいいよ」って言われて、「そうですか」って言ってやることになったんです。そしたら、なぜか金屏風があったんです。
テリー あ、そうなんだ。じゃあ、あの時は結婚する気はなかったの?
あべ はい。
テリー 交際宣言しようと思ってたんだ。
あべ そうなんです。それなのに行ったら金屏風があって。
テリー お相手の方はミュージシャンでしたっけ。一緒のステージに立って「この人、素敵だな」って好きになっていったんですか。
あべ ギタリストの方で、私、その人のギターの音がすごい好きだったんですよね。やっぱりバンドマンの娘ですから。父の友達のバンドの人たちの音を子供の頃からずっと聴いて育ってるから、それに近いような感性とか持ってる人に、フッと気持ちが動いたりするんですよ。
テリー それであべさんから「お付き合いしたい」って言ったの?
あべ そういう言い方はしてないと思いますけど、何となくそういう感じになったのかなぁ‥‥。
テリー でも、その金屏風会見の後で彼の4股交際が発覚して。
あべ もうビックリしましたよ。1つや2つじゃなかったから。
テリー そうだよね。2股は珍しくないけど。その時って、彼に「どういうことよ!?」って電話したの?
あべ いえ。だって何の話から聞けばいいのかわからないですよね。私、驚いたまましばらく口を開けたまんまでしたから。
テリー じゃあ、彼の浮気が報道された後は会ってないの?
あべ 会いましたよ。ちょっと間隔が空いてからだったと思いますけど。それで「別れましょう」って話しました。
テリー そりゃそうだよね。その時って彼はどうするの? 平謝り?
あべ いや、謝らなかったんじゃないかな。たぶん、悪いことと思ってないんじゃないんですかね。
テリー そうか。じゃあ、もうそれから30年じゃないですか。その間の恋はどうだったの?
あべ やっぱり、学習しすぎなぐらい学習してしまったので、一気に猜疑心の塊になって、男性を「もしかしたらこの人も怪しいかも」みたいな目で見るようになっちゃいましたね。
テリー 男性不信になったんだ。
あべ というか、「これは私にだけ言ってくれている言葉かどうか」っていうのを私は見抜けないんだと。そういう学習をしました。
テリー もう私には男を見る目がないと。
あべ はい(笑)。
テリー いや、でも俺はまだこれからチャンスがあると思うけどね。
あべ だといいですね。ただ、男性のお友達とも話してたんですけど、「今から結婚するとしたら看取り婚だね」って。最期を誰に看取ってもらいたいのか、どういう最期にしたいのか、たぶん、そういうことを考えて相手を選ぶことになるんでしょうね。