水戸 私は本命が皐月賞5着のショウナンバシット、対抗が同3着のファントムシーフ。どちらもブルードメアサイアー(母の父)が米国GI3勝のメダグリアドーロで、両馬とも祖母がGI馬なんですよ。ショウナンの祖母オーサムフェザーは、米2歳牝馬チャンピオンでデビューから10連勝を飾った馬。ファントムの祖母プロミシングリードは、愛国の古牝馬チャンピオンに輝くなど、両馬とも母系がすばらしいんだ。
松中 私も穴の1頭としてショウナンバシットに注目しています。皐月賞ではメチャクチャ器用な競馬をしていて、M・デムーロ騎手の指示にもすごく素直でしたよね。すみれSで最内を突いたように、ひるまない根性もある。戦法にこだわる感じもなくて、引き出しの多さを感じました。
水戸 もともと前々で競馬をしていた馬が皐月賞では後ろからになった。若干、馬場に脚を取られて、前半は内でスムーズな競馬ができなかったけど、広い東京のほうが向くとみている。ファントムシーフは、ルメール騎手が「あの馬場でよく走った」と言っていたように、前走比マイナス8キロで体がちょっと寂しく見えた。今回プラス体重で臨めれば、ユタカがまたダービーを獲る可能性もある。
渡辺 両馬ともさすがに買えないかなー。結局、皐月賞は後ろから行ったことが功を奏したと思ってるんですよ。前に行った馬は、ほぼ2桁着順に敗れていますからね。皐月賞の成績は額面どおりに受け取れないと思っています。
松中 ファントムシーフはある程度人気になるでしょうけど、ショウナンバシットは穴馬としてはおもしろいと思うんですけどねー。
渡辺 7~8番人気ぐらいじゃないかな。まあ、穴候補にケチをつけてもしょうがないんだけど、どうせ穴ならショウナンバシットより、すみれSで同馬を負かしたシャザーンのほうを買いたいかな。
松中 うん、私も買いたい(笑)。この馬の切れ味は最大の魅力ですからね。
水戸 私は皐月賞(6着)で自信の本命だったんですよ。ただ、ちょっと位置取りが後ろすぎたな。でも馬はメチャクチャいい。母のクイーンズリングはエリザベス女王杯を勝っているし、ロードカナロア産駒だから2400メートルよりも2000メートルのほうがいいとは思うけど、母系のほうが出ている馬だと期待したい。今週の調教しだいでは、こっちを本命にするかもしれない。
渡辺 やっぱり、距離延長は気になりますよね。
松中 そこはポイントですけど、芝2200メートルのすみれSでは、しっかりと折り合っていましたから大丈夫かと。飛びがキレイでデビュー以来、すべて上がり2位以内の脚を使っているので、良馬場の東京ならおもしろいと思ってます。
渡辺 なんか、みなみちゃんにしては攻めてるね。
松中 ハハハ、私史上初、攻めてるかも(笑)。
キャプテン渡辺:ピン芸人。競馬歴は28年目。テレビ東京「ウイニング競馬」に出演中。著書「神の馬券術~年間収支をプラスに変える43の奥義~」(KADOKAWA)が好評発売中。
松中みなみ:タレント。競馬歴は13年目。19年の有馬記念で帯封をゲットしたほか、今春の桜花賞、ヴィクトリアMでも万馬券的中と絶好調。「サンスポZBAT!競馬」で予想を公開中。
水戸正晴:サンケイスポーツ記者。競馬記者歴は49年目。5月14日東京12Rで馬単10万円馬券を的中させるなど、数々の超大穴をヒットさせている。週刊アサヒ芸能「絶対万券論」を執筆中。