テリー まだ全部終わったわけじゃないですけど、今回の件を振り返って、何でこんなことになっちゃったんですか。
木本 やっぱり不安だったんですね。45歳を過ぎた辺りから微妙に仕事の種類が変わってきて、このままじゃ自分のやりたい仕事ができないんじゃないかと。
テリー やりたい仕事って?
木本 まずはコントです。もっとコントに活動の重点を置きたかったし、できればバラエティーだけやりたいんですけど、その時の自分としては「この先、そんなにたくさん出られないだろうな」と。それで以前から「他に何か生活の柱になるようなものはないか」と思っていたところに仮想通貨や投資がバチンとハマってしまったんです。
テリー でも、そういう不安って誰にでもあるし、木本さんもなくなったわけじゃないでしょう?
木本 でも、もうブレないと思います。僕はお笑いをやりたくてこの世界に入って、最初は「お笑いだけをやれていれば幸せなんだ」と思っていたのに、それを完全に忘れてしまっていたんですね。東京に住んで、いろんな知り合いができて「あれもおもしろそう、これもおもしろそう」ってよそ見して、結局ブレたんです。で、ブレた結果、不安に陥ったくせに、その不安だけを見て「何とかしなきゃ」って焦っていた。それが、こういう事態を招いたんだと思います。
テリー これからは、もうブレない?
木本 さすがにこの騒動で、たぶん僕、もう一生ブレないと思います。
テリー ブレないっていうのは、どういうこと?
木本 ずっと木下(隆行)とコントをやり続けるっていうことですね。だから、木下が松竹芸能をやめた時に、事務所の方針で共演できなかったんですけど、そこで戦うべきやったんですよ。松竹の劇場以外の小屋を自分たちで借りるからライブだけやらせてほしいとか、努力の仕方があったはずなのに、僕も一緒になって木下に対して怒って、投資にうつつを抜かした。そこにすべての原因があると思ってます。
テリー なるほどね。ちなみに、今回の件を奥さんは何て言ってるの?
木本 とうとう記事が出てしまう日に、「ごめん」って言ったら、ショックで一瞬沈黙しましたけど、ひと言目に「でも、これで隠し事なくなったからいいやん」って言ってくれて。それで気持ちがスッと楽になって、救われましたね。
テリー そういう時って、セックスするの?
木本 するか!!
テリー だって「ありがとう」って言いながら、燃えそうじゃない。
木本 アハハハハハ! テリーさん、シてたとしてもたぶん僕言わないです。
テリー 何で? 俺、芸人はどんな状況に置かれてもくだらないことを言うのが大事だと思うんだよ。
木本 おっしゃる意味はわかりますけど。
テリー あとさ、今「お金に目のない男」っていうキャッチコピーは使ってる?
木本 いや、使ってないですけど、今、急いでそうしようと思いました(笑)。
テリー いいよね。その方がウケるよ。
木本 そうですね。この間もダイノジのYouTubeに出させていただいて、最初は今日みたいな話をしてたんですけど、後半に飛行機の運賃の話になった時に、つい本性が出て「こう乗ると格安で乗れんねんで」って言うたら、みんなから「お金の話するな!」って言われたんです。その時「やっぱり俺、お金が好きなんやなぁ」って。だから、いい格好しちゃダメですね。
◆テリーからひと言
また表舞台に戻ってきてくれて本当によかった。奥さんに苦労かけた分、ちゃんとセックスしてあげてよ!