テリー ウドちゃんが優しくて、真面目で、天才だっていうことは昔から知ってるけど、短歌を書くような感性を持ってるとは思ってなかったんですよ。例えば、仲のいい周りの芸人さんとかは知ってるの?
ウド 天野くんと飯尾(和樹)さんとか、関根(勤)さんとかは何となく「そういう真面目なところがある」というのは。関根さんにはよく「中身は高倉健だから」って言っていただきます。
テリー ウドちゃんって高倉健なの? 凛(りん)とした男にあこがれるってこと?
ウド そうですね。高倉健さんは昔、部屋にポスターを貼ってたぐらいあこがれの人だったんですけど。
テリー へぇ、そうなんだ。
ウド 男らしくて、優しくて、強くて、人間的にも豊かというか。それで「高倉健さんが好きです」って言ってたら、「ウドは高倉健さんみたいなことを言ってる。中身は高倉健だから」って、たぶん関根さんが僕のことを半分からかって言ってくださって。だから僕の普段のフワフワッとしたところとは違う感じを、たぶん周りの人はわかってくれてるんだと思います。
テリー でも、やっぱりウドちゃんはすごいね。俺、普段こんな素敵なこと考えてないから、短歌なんて1つも思い浮かばないもん。
ウド いや、僕も考えてなくて、「好きな短歌は?」って言われても、1つも思い出せないんですよ。
テリー 俺も有名な短歌は1つも知らないな。「声がデカい方が勝つ」と思ってる雑な人間だから(笑)。
ウド ああ。僕、テリーさんに初めてお会いしたのが、「名門パープリン大学日本校」(テレビ東京系)の収録の時だったんです。テレビ東京さんのゴールデンで「浅草橋ヤング洋品店」を演出したテリーさんが、「今度はダチョウ倶楽部さんのMCで新番組を始めます」って言った時で。
テリー それが初対面だっけ?
ウド そうなんですよ。それでテリーさんに「キャイ~ンです。よろしくお願いします」ってご挨拶したら、「ウド、テンション上げていけ、テンション」って、ものすごく大きなアクションでおっしゃってくださって。それ以来、「まず最初にテンションを上げることが大事なんだ」って思ってます。
テリー あ、そう(笑)。俺、昔から言ってることが変わらないんだな。
ウド いやいやいや。だから、不思議なもので、「進め!電波少年」をやられていた土屋(敏男)さんにも「テンション上げていけ、テンション!」って言われて、「これはテリーさんも同じことをおっしゃってたな」と。テリーさんと土屋さんは先輩、後輩の関係ですよね。
テリー 「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」を一緒にやっててね。先週も会いましたよ。
ウド そうですか。だから二大巨匠にそういうイズムというか、アドバイスをいただきました。「ああしろ、こうしろ」っていう細かいアドバイスをいただいたことはないんですけど。
テリー だって、わかんねぇんだもん(笑)。
ウド でも、今振り返っても、それがいちばん大事だったなと思いますね。
テリー 逆に今の時代は余計に、声の大きい方が勝つかもね。声が大きいか、チンポがデカいか、どっちかだよ。
ウド アハハハハ! それを持ち合わせてる方の自信はすごいですよね。
テリー 俺も持ち合わせてないから、とりえあえず声だけ大きくしてるんだよ。
ウド そうですか(笑)。僕もそっちの持ち合わせは全然ないですね。