ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドは、新型コロナ以降、休止となっている「ディズニー・ファストパス」サービスの終了を発表した。
併せて今年4月15日から開催しているアニバーサリーイベント「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”」を記念した、東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーの一部アトラクションを短い待ち時間で楽しめる「東京ディズニーリゾート40周年記念プライオリティパス」を、今夏から期間限定で導入。昨年5月に導入した、入場時刻を指定して優先して案内される有料サービス「ディズニー・プレミアアクセス」も継続されることになった。
ファストパス終了で懸念されるのが「チケットの高騰」だ。継続が決まった「ディズニー・プレミアアクセス」は、例えばディズニーランドの場合、シンデレラ城をバックにした最高のロケーションでパレードを見ることができるが、これには1人あたり2500円がかかる。人気アトラクションは1アトラクションあたり1回1人1500円~2000円を、専用アプリからクレジット決済する仕組みだ。
つまりどうしても乗りたいアトラクションがある場合、今後は入場料に加え、プレミアアクセス料金がかかる。現在発売中の、夏休み期間中の土日チケット代金は9400円。パレードと1アトラクションのプレミアアクセスを購入するとなると、1人あたり1万4000円。4人家族なら6万円弱…頭がクラクラしてきた。
プレミアアクセス導入時に指摘されていたのが、東京ディズニーリゾートの料金形態が、大阪のユニバーサルスタジオジャパンの料金システムに近づいていること。
USJの場合、上記と同じ条件でチケットを探すと、ニンテンドーワールドとハリーポッター、そのほか人気アトラクションの優先パスがついて、1万7000円~2万1000円。今後、東京ディズニーリゾートも同じような価格帯になるのだろうか。
新型コロナ5類化以降、千葉県や浦安市からの要請はないものの、東京ディズニーリゾートは自主的な入場制限を続けている。新型コロナ前は平日で4万人、入場制限がかかる休日で8万人以上が詰めかけ、ごった返していた。外国人観光客が大声で喚く園内は、40年前の夢の国とは程遠かった。
同社はしばらく入場制限を続ける、と公表している。入園者数を減らし、余裕を持ってアトラクションや食事を楽しむ分、1人あたりの入園者単価を上げるため、入場料金が高くなるのは時代の流れなのかもしれない。