現在、2軍で再調整中の佐藤輝明内野手に代わり、阪神の救世主として期待を担っているのが、高卒2年目の前川右京外野手だ。6月29日の中日戦(甲子園)では6番右翼で先発出場。初回に2点適時打を放ち智弁学園の先輩の村上頌樹投手を援護した。
野球評論家の高木豊氏は6月29日に更新した自身のYouTubeチャンネルで、前川の凄い部分を解説している。
打ち方に関しては、バッティングは体を開いてはいけないものだが、前川は開かないために体のどこの部分をどう使えばいいのかがわかっていると説明。
「注目してほしいのは、打つときに体がボールに対して正対している。どの球種に対しても胸をピッチャーに見せない。20歳でできるんだ!! と思ってさ」
と驚きを隠さなかった。
さらにスイングの速さから考えて、これまで相当振り込んできているはずとした上で、自分で何かを感じながらやっていける選手なので、調子が悪くなっても2軍に落してはダメ。1軍に置いておいて代打でも使えるとした。
また以前、同チャンネルで比較する選手として広島で活躍した前田智徳氏の名前を挙げていたが、
「超える可能性はある。最多安打、首位打者もそうだし、勝負強いと思う。相手が左ピッチャーでも関係ない。なんか懐の大きさを感じる。新人王? そんな小さいこと言うなって。将来、大きなタイトル取るから彼は」
と絶賛していた。岡田彰布監督も前川の打撃センスはベタ褒めしており、期待は膨らむばかりだ。
(鈴木十朗)