テニスの4大大会・ウィンブルドン選手権女子シングルス4回戦で、ロシアの16歳少女・ミラ・アンドレーワに対するジャッジが物議を醸している。
今大会、世界ランク102位のアンドレーワは快進撃を続け、四大大会初のベスト16進出を決めた。ところが4回戦のファイナルセットで相手選手のショットに反応した際、足を滑らせて手からラケットが離れるアクシデントが発生。これを、主審がラケットを投げたと判定した。すでに第2セットでラケットを投げていたため2度目となり、相手にペナルティーポイントが入ったことで敗れてしまったのだ。
アンドレーワは、
「ラケットを投げるつもりはなかった。芝で足を滑らせて転倒したのが原因」
と抗議したが認められず、試合後は審判と目を合わせることなく握手もせずにコートを後にした。欧州衛星放送「ユーロスポーツ」は「スポーツ選手らしくない行動によって8000ドル(112万円)の罰金を科される」と報じている。
スポーツライターが語る。
「問題のシーンをよく見ると、転びそうになった反動でラケットを持つ右手が大きく振りかぶり、結果的に叩きつけているような形になってしまったようです。一度故意でラケットを投げているため審判の心象が悪かったのかもしれません」
「ペナルティーは行き過ぎ」との指摘もあるが、主審も人間。これまでも選手がラケットを投げつける行為は幾度となく問題視されているだけに、今回のようなモヤモヤを生むようであれば、道具に当たった時点で「一発退場」にするなどマナーの厳格化も必要なのかもしれない。
(ケン高田)