サッカー日本代表にも選ばれた浦和レッズのレジェンドである福田正博氏と岡野雅行氏、田中達也氏の3人が「浦和レッズ同窓会」として、前園真聖氏のYouTubeチャンネルで監督や仲間、私生活などテーマに沿ってトークを繰り広げた。
最初のテーマは「現役時代に敵わないと思った選手は?」。これに3人が真っ先に名前を挙げたのは、2001年から05年まで浦和でプレーしたブラジル人のエメルソンだった。福田氏は、
「小さいのにすごいんだ。速いし上手いし強い。シュートテクニックもすごい。エメルソン以上の外国人選手に会ってない。エメと一緒にプレーして自分はもう無理だと思って引退した」
と絶賛。加えて福田氏はキャンプでエメルソンと同部屋になったことがあり「日本でサッカーがしたいわけじゃない。本当はブラジルでプレーしたい。おカネのために我慢して働いている」と聞かされ驚いたという。
エメルソンが日本へやって来た経緯について、サッカーライターが説明する。
「彼はブラジルでなかなかプロ契約ができないまま年齢を重ねてしまいました。そこで母親が3歳年下の出生証明書を不正に入手し、その戸籍でプロ契約をしたのですがバレてしまい、チームはエメルソンを放出。それを知ったコンサドーレ札幌の岡田武史監督が獲得し、来日したというわけです」
エメルソンはその後、川崎フロンターレ、浦和とわたり、カタールリーグ、フランスリーグを経て09年についにブラジル復帰を果たす。プレーもさることながら、ハングリー精神もハンパではなかった。