サッカー・ポルトガル代表のクリスチアーノ・ロナウドに対する日本メディアの「バカ質問」が物議を醸している。
ロナウドは所属するサウジアラビアのクラブチーム・アルナスルの日本ツアーで、8年ぶりに来日。7月29日に「ズームイン!!サタデー」(日本テレビ系)で放送された同番組レギュラーの国本梨紗によるロナウドへのインタビュー映像で、耳を疑う質問が飛び出したのだ。
「ロナウド選手はサッカー選手とモデルとしての一面があると思います。日本の二刀流といえば大谷翔平選手なんですけど、大谷選手はご存じですか」
ロナウドは即座に「ノー」と返答した。
このシーンについて「なんて失礼な質問をするんだと思いましたね」と憤るのは、サッカーライターだ。
「単に大谷について『スゴい』と言わせたいだけの質問。その前置きとして、ロナウドを『サッカーとモデルの二刀流』とこじつけているのも失礼極まります。せっかく時間を割いてくれたロナウドに、実にムダなことを聞いた。申し訳ない気持ちになりました」
ラサール石井がツイッターに「ロサンゼルスの地元の人でも野球観ない人は大谷のこと知らないのに、ポルトガルのサッカー選手が知るわけない」と投稿するなど、批判は広がるばかりだが、
「世界的サッカープレーヤーへの日本テレビの『リスペクト欠如』には『前科』がありますからね」
として、先のサッカーライターが振り返る。
「2011年に日本テレビが中継したクラブワールドカップ決勝戦で、明石家さんまが優勝した直後のリオネル・メッシに対し『老後はどうしはるんでっか』と質問して、メッシをムッとさせていた。あの頃から何も変わっていませんよ」
日本テレビがサッカーファンの信頼を取り戻す日は当分、やってこない。
(川瀬大輔)