ロシアW杯で日本代表は前回大会を大きく上回る戦果をあげたが、その快進撃を支えたのが、MF香川真司の復活だった。背番号「10」のプレッシャーに押しつぶされて、前回大会は無得点でチームに貢献できず涙を飲んだ。
「ハリル体制では落選危機でメンタルはボロボロ。西野体制になって拾われましたが、ベンチ候補で出場は危ぶまれていた」(スポーツ紙記者)
代表合宿先で香川の「異変」に気づいたのは、DF長友佑都だった。
「シーズン中はケガも長引いていたので、香川にいつもの明るさはなかった。すると長友は練習中から積極的に声を掛けたり、与えられた自由時間で、一緒にドライブに出掛けてリフレッシュさせていました」(前出・スポーツ紙記者)
長友の献身的な「看病」でV字回復した香川は、本番前のパラグアイとのテストマッチでゴールを決めて、本田からトップ下の座を奪還。コロンビア戦では先制ゴールを奪った。その日の夜、香川と長友はベースキャンプ地の宿舎にあるプールで、「海パン面談」を行っていた。
「2人で勝利を噛みしめた後、これで終わりではないと、2戦目に向けて気合を入れ直したそうです。そして、4年前の出来事も振り返っていたとか。前回大会の時に活躍できずに香川が落ち込んでいると、当時のFW大久保嘉人(36)から風呂場に呼び出され、『全然ダメだったな。落ち込むなよ』と愛ある説教をくらっていたんです。その様子を長友も知っていたので、風呂とプールで場所は違いますが、浸かりながらリベンジできたことを喜んだそうです。結果を出してもケアを怠らず、完全に香川を復活させましたね」(前出・スポーツ紙記者)
そんな歴史的勝利を飾ったコロンビア戦の前夜だけでなく、泣かずには読めない舞台裏のドラマの数々は、7月3日発売のアサヒ芸能7月12日号で詳報している。