競泳・自由形の五十嵐千尋が8月8日、自身の公式SNSを更新。日本水泳連盟を批判した。
五十嵐は東京五輪以降、日本チームは明らかに世界から出遅れているとし、その原因のひとつとして「アスリートファーストではなくなってしまったから」とバッサリ。「もっと選手の意見に耳を傾けるべき」と強く訴えた。
日水連に関しては同じ五輪選手の塩浦慎理が6日、日水連に対し「半年後にある五輪選考会までの強化スケジュールの見通しも立ちません」と不満を漏らしている。
現在、日本水連の会長はソウル五輪100m背泳ぎ金メダルで元スポーツ庁長官の鈴木大地氏。理事の4割を女性にするなど改革には積極的だが、末端の選手の声をきちんと吸い上げているのだろうか。
スポーツライターが語る。
「正直、鈴木会長の評価は決して高くはありません。テレビ受けするため一見、会長職に適任と見られていますが、中身は必ずしも伴っていない。日水連はいまだに上意下達の体制で、選手の声はなかなか上に届きません。指導者は常に上から目線で、その風潮に嫌気がさしてまともな指導者ほど日水連を去っています。今回、選手が声を上げたのは、かなり勇気がいることだったでしょう」
現状では来年のパリ五輪も惨敗する可能性は高い。鈴木会長は今すぐにでも選手たちから直接ヒアリングを行い、旧態依然とした体制を一新するくらいの姿勢を見せるべきだろう。
(ケン高田)