東京都渋谷区の桑水流(くわずる)弓紀子区議に対し「桑ブタ」「早めに封じておかないとね」などと中傷する書き込みを職場のチャットでしていたことが発覚し、辞職に追い込まれることに――。なんとも低レベルな誹謗中傷行為で副区長をクビになった、沢田伸氏のことである。長谷部健区長と同じ広告大手、博報堂出身で2期目だった。
沢田氏が月刊誌「ソトコト」の取材に語ったところによると、長谷部区長は博報堂で直属の上司であり、3年間ともに働いたことがある。その縁で、副区長のオファーがあったという。当時、妻を病気で失ったこともあり、葬儀で多くの方々に支えられて生きていると感じ「人の役に立つ仕事をしたい」として副区長になったのだと。
お役所仕事に変化を起こすための3つの力として「昔から『よそ者、馬鹿者、若者』が大切だと言われています。組織に多様性がなかったら、イノベーションは生まれません」と強調していた。
副区長として「住民に満足してもらうには、まず職員自身が楽しんで働くことができる環境を作らなければ」と語ったそうだが、桑水流区議が所属する区議会区民環境委員会について「バカの集まり」と書き込むなど、とても「楽しんで働くことができる職場」とはいえない環境を自ら作り出していたのである。
どうやら、かつての広告代理店の職場の雰囲気をそのまま渋谷区に持ち込んだ「馬鹿者」だったようだ。あまりの「暴言王」ぶりを放置していた長谷部区長の責任も問われそうだ。