プロ野球・千葉ロッテは9月3日、昨年パ・リーグ盗塁王に輝いた高部瑛斗外野手が「胸郭出口症候群」で第一肋骨切除術を受けたと発表。全治まで約3カ月かかる見込みで、今季の復帰は絶望となった。
高部は今年2月に「右肩甲下筋肉離れ」で全治6週間、また4月には「右肩甲下筋損傷」で全治8週間と診断されており、ファンからは「もはや野球をやっている場合じゃない」という声が殺到している。
昨季のオープン戦で打率3割9分3厘の好成績を収めレギュラーに定着した高部は、シーズン打率2割7分4厘、44盗塁で盗塁王とゴールデングラブ賞に輝くなど大ブレークした。今季はさらなる活躍が期待されていたが、前述した右肩甲下筋肉離れにより開幕を2軍で迎え、その後、再び右肩を負傷。今季はここまで1軍の試合には出場していない。
スポーツライターが語る。
「大リーグ・ナショナルズの先発右腕、スティーブン・ストラスバーグも同じ『胸郭出口症候群』にかかり21年に手術を受けましたが、今年2月に投球練習をしたところ同じ痛みが襲い、結局は8月下旬に引退を表明しています。19年に18勝を挙げ最多勝に輝き、ワールドシリーズではMVPを獲得。オフに7年2億4500万ドル(約357億9300万円)の契約を結んだものの1勝しかできず、『史上最悪の不良債権契約』といわれています。高部は早期復帰を目指しているようですが、場合によってはストラスバーグのように引退に追い込まれる可能性もあり、じっくりと時間をかけて治して欲しいですね」
今季の復帰を楽しみにしていたファンには辛い知らせだが、今は焦らずに治療に専念し、また無双の走りを見せてもらいたいものだ。
(ケン高田)