ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、ついにジャニーズ事務所による会見が行われた。外部専門家による再発防止特別チームが、この問題に関する調査報告書を発表し、「長期間にわたって性加害が繰り返されていた」と認定。にもかかわらず、藤島ジュリー景子氏が社長退任後に役員として残る方向で調整していることが一部で報じられると「まったく反省していない」との指摘が相次いでいた。
これまでジャニー氏によるおぞましい犯罪行為を握り潰し、見て見ぬフリをしてきただけでなく、テレビ局に圧力をかけるなどして傲慢さを発揮してきたジャニーズ事務所。そうした体質が生じた背景には、長年にわたりテレビ局に行使してきた絶大な権力があった。
記者会見では東山紀之新社長が、テレビなどでの忖度含みのタレント起用や圧力について、
「全てウチの事務所が悪いんだと思います」
と釈明している。番組制作スタッフが声を潜めて明かす。
「ジャニーズを辞めたタレントや、ライバル関係にある他事務所のグループを番組に出さないようにと、ジャニーズ事務所がテレビ局に圧力をかけていることは、以前から知られた話。ジャニーズ所属タレントとのスキャンダルが報じられた女性出演者に関しても、徹底的にキャスティングを妨害してきた経緯があります」
ジャニーズの逆鱗に触れたことで「テレビから消された女」は「数えきれないほど存在する」のだと、この番組制作スタッフは言うのだ。
なにしろ、朝ドラ女優や人気タレントですら「抹殺」の被害に遭っている。
「2010年にNHK朝の連続テレビ小説『てっぱん』でヒロインを務めた瀧本美織は、2015年にKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔との熱愛が判明し、仕事が激減。演技力が突出しているだけあって近年は出番を増やしてはいますが、藤ヶ谷との熱愛がなければ、もっと売れていたのは間違いない。『芸能界一モテる女』としてバラエティー番組で大ブレイクしていた芹那も、2014年に関ジャニ∞・大倉忠義とのスキャンダルが原因で、テレビから干されてしまいました」(芸能プロ関係者)
そればかりか、女子アナが番組から消されるケースまであったのである。
「直近では読売テレビの足立夏保アナですね。彼女は今年8月、なにわ男子の西畑大吾との熱愛が発覚したことで、出演が予定されていた『24時間テレビ』の関西地区版から外されました。なにわ男子がメインパーソナリティーだったことで、ジャニーズサイドから局に激しいクレームがあったゆえの判断です」(在阪テレビ局関係者)
自社に都合の悪い芸能人を抹殺してきた、ジャニーズの絶大権力。テレビ局はそれに唯々諾々と従ってきたのである。
(川瀬大輔)