最近、「次の総理候補」として各種世論調査で再びクローズアップされているのが石破元幹事長。だが、その石破氏が真っ青になる事態が起きた。かつて石破派で事務総長を務めていた無派閥の田村憲久元厚労相が岸田派入りだ。ベテラン秘書が言う。
「石破派は石破氏を総理とする目的で2015年に発足し、多いときは20名を超えていた。だが何度チャレンジしても自民党内議員の不人気ぶりが影響して総裁の椅子を獲得できず、もちろん石破派メンバーも要職に就けずで冷や飯を食らい、徐々に結束が揺らいだ。そしてついに21年末、解散したのです」
それでも再度、石破氏が総裁選を目指すとなれば馳せ参じ、推薦人集めなどに奔走するキーマンの一人と見られていたのが田村氏だった。
田村氏は安倍晋三内閣、菅義偉内閣などで厚労相を務めた当選9回のベテラン代議士。伯父は過去、政界のご意見番で自民党最高顧問、衆院議長も務めた「タムゲン」こと故・田村元氏という政界サラブレットでもある。また「ラヴィット!」(TBS系)でMCなどを務める田村真子アナのパパとしても知られる。自民党若手議員が言う。
「憲久さんは人望も力もあり自民党内では慕っている人も多い。その憲久さんがいよいよ岸田派入りということは、総裁選では岸田派の意向に従うということで石破推しはなくなったということ。裏を返せば石破さんの総裁選再チャレンジは、さらに厳しくなったと見るべきでしょう」
その一方で若手議員はこうも言う。
「憲久さんも58歳。今回の岸田派入りで自らが近い将来総裁選に出る準備が始まったとも言える」
真子パパの動きに注目だ。
(田村建光)