終盤に差し掛かったプロ野球。セ・リーグでは一時、首位・阪神に迫った広島だが、結局は力負けしゲーム差は9月14日終了時点で「13」にまで広がってしまった。
クライマックス(CS)から日本シリーズに進む可能性は残しているものの、ファンの間では8月に右ふくらはぎ負傷で戦線を離脱した秋山翔吾外野手に対し落胆の声が広がっている。
秋山は9月8日に一軍に復帰したが、13日までの4試合で14打数0安打。その間、10日の阪神戦ではスタメンを外れるなど故障再発を気にしなければならない状態が続いており、優勝に向けた最後の起爆剤としては完全に不発に終わった。
秋山は2022年に3年総額5億円(推定)の好条件で広島に入団。当時は「オーナーからも『ボロボロになっても2000本打てよ』とハッパをかけていただいた」と明かしており、この時点での残り524本を考えると、4年目以降もカープ残留が濃厚と見られている。
スポーツライターが語る。
「秋山は13日終了時点で2000安打まで443本を残しています。35歳という年齢や現在の状態を考えると、来季活躍できるかはかなり微妙。ファンの間では秋山の2000安打のためにカープの中堅が聖域になってしまうのを危惧する指摘もあります。今季は4、5月こそ3割をキープしたものの、6月は1割台に急降下。来季も同じような調子では、2000本はおろか1軍も危ない状態になります」
広島では12日、期待の大砲で2年目の田村俊介外野手が1軍登録され、プロ初安打を記録。また、末包昇大外野手も頭角をあらわしており、ますます秋山の居場所はなくなりつつある。球団や秋山本人が2000本にこだわるのは当然だが、ファンにしてみればグダグタ打席に立ち続けるならば、いっそ若手を起用してもらいたいという気持ちでいっぱいなのではないか。
(ケン高田)